アジレント・テクノロジーは6月9日、シングル四重極ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)「5977C GC/MS」、トリプル四重極ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)「7000E/7010C」、トリプル四重極液体クロマトグラフ質量分析計(LC/MS)「6475」の3モデル4製品を発表した。
6475は、自動サンプル再注入機能を搭載。特定の分析状況をインテリジェントに振り返り、即座に結果を検証することを可能としたほか、分析速度の向上も図られたモデルとなっている。
Ultivo LC/TQと6495 LC/TQの中間に位置するモデルで、制御ボードを新規開発の「Powerful Onboard Computing Platform」へと強化。求められる多次元のパラメータの最適化に対し、新たにSWARMオートチェーンを開発したことで、従来比2倍の速度で質量分析を最適化することを可能としたとする。
また、メンテナンスについては、スケジュールされたオートチューニング/チェックチェーンの機能を活用することで、質量分析の感度調整を行うタイミングを設定することが可能となった。例えば早朝にチューニングタイミングを設定しておいて、出社すると最適な環境にチューニングされた状態で使えるようになっているといったことが可能となったという。さらに、メソッド開発についても、新規のターゲット化合物に対するメソッド開発の時間も自動化を図ることが可能となり、短縮することができるようになったともする。
加えて、サンプル結果の品質保証を行うキャリーオーバー検出や、検量線範囲上限超えに対する再測定なども可能となったという。
5977Cは、大きく分けて4種類のモデルが用意されており、HydroInertイオン源を導入したことで、GC/MSのキャリアガスとしてヘリウムではなく水素を利用することが可能となり、ヘリウムへの依存を抑えることが可能となったという。
7000Eは高信頼性とハイスループットを実現したラボ向けモデルで、HydroInertイオン源にも対応するという。一方の7010Cはアトグラムレベルの検出限界を実現した高感度モデルという位置づけとなっている(イオン源がHESベースのため、HydroInertには対応不可)。