■ドラマ版の吟子は「“令和のギャル”のイメージ」
――難破家の皆さんに負けないお芝居をするのは大変そうなのですが、吟子を演じる上でどんなことを意識されましたか? 過去のインタビューを読ませていただくと、原さんはご自身が演じる役の奥行きをすごく丁寧に想像されている印象です。
原作がある作品なので、マンガをしっかりと読み込んで台本と読み比べて、「このシーンはこういう表情をするのかな?」「吟子ちゃんは多分こういうことを言うだろうから、アドリブを入れようかな?」「きっとこういう声のトーンで喋るんだろうな」「語尾はカチッとしてないだろうな」と色々な想像を膨らませて準備はしていたのですが、今回は難破家の雰囲気を大切にしたほうがいいのかなと思ったので、あまり固く考えすぎないように、ということは意識しました。
――そう言えば、吟子がモデリングライトを当てて、ライブ配信をしているシーンが1話にあって、「令和版の吟子だ!」と思いました。
一番最初の衣装合わせの時に、監督が「“令和のギャル”のイメージ」という風におっしゃっていて。バリバリのヤンキーのお兄ちゃんたちとは違って、吟子はそこまで全振りにならないように、言葉遣いや姿勢は難破家のDNAを受け継いでるんだけど、素直でまっすぐいい子だということがちゃんと伝わるようにしたいと思いながら演じています。
――原作では、吟子が大きくフィーチャーされる回がいくつかありましたよね。そのなかでも、勉強を教わっている優等生を難破家に連れてくる回がとても好きで、ドラマでもそのお話があればいいなと思っていたのですが、ありそうですかね?
佐藤くんの回ですよね? 第5話(※18日放送)であります!
――それは原作ファンとしてもとても楽しみです! 撮影してみて、いかがでしたか?
宇梶さんのアドリブだったり、満島さんの表情の作り方だったり、皆さんが色々ぶっ込まれるのが本当に面白くて、私は笑いを堪えるのに必死でした(笑)。視聴者の皆さんにも思う存分笑っていただきたいです。
――第5話でも難破家の濃さは健在なのですね(笑)。では最後に改めて、ドラマの見どころを教えていただけますか?
家族愛や友情、恋愛など色々な要素が詰め込まれていて、観ると穏やかな気持ちになれるドラマなので、一日の終わりに観て笑って「明日も頑張ろう」というふうに思っていただけると嬉しいです。
原菜乃華(はら・なのか)
2003年8月26日生まれ。東京都出身。2009年に芸能界デビューを果たし、子役として数々の作品に出演。2020年、映画『罪の声』で物語の鍵を握る女子中学生・生島望役を演じ、注目を集めた。主な出演作は『ナイト・ドクター』(フジテレビ系)、『真犯人フラグ』(日本テレビ系)など。
ヘアメイク/馬場麻子
スタイリスト/津野真吾(impiger)
衣装協力/SAAAGE boutique