高橋一生演じる刑事が、柴咲コウ演じる犯罪コーディネーター“インビジブル”と異色のバディを組み、事件を捜査していくTBS系金曜ドラマ『インビジブル』(毎週金曜22:00~)。本作で主人公の刑事・志村貴文(高橋一生)を監視するキャリア監察官・猿渡紳一郎役で確かな存在感を発揮しているのが桐谷健太だ。
桐谷は、猿渡役について「本当につかみどころがない役」と捉え、「冷静沈着で情を介さない男なので、犯罪者から見ても嫌な人物かと思います。警察と犯罪者は相反する立ち位置ですが、犯罪者に対しても、猿渡は悪か正義かを決めつけないです」と語る。
志村は、警視庁管内で起きた未解決事件の継続捜査を行う「特命捜査対策班」所属の刑事で、時に暴走してしまう異端の存在。それだけに風当たりも強いが、特に志村が“インビジブル”のキリコ(柴咲コウ)と捜査を進めたことで、一層、猿渡からの目が厳しくなっていく。
本作は『ROOKIES』(08)や『南極大陸』(11)、『クロコーチ』(13)など、数々のTBSドラマを手がけてきたいずみ吉紘氏のオリジナル脚本だ。桐谷は「原作がないので、先が読めない面白さはもちろんあります。誰が誰とどう絡んでいくのかは、正直、役者でさえわかっていないですから」とやりがいを口にする。
また、「猿渡も自分自身のことをどれだけ分かっているのかなと。きっと彼自身もわからないところがあると思います。そこを踏まえたうえで、役作りをしていきました」とも語った。
主演の高橋一生とはNHKドラマ『激流~私を憶えていますか?~』(13)などで共演経験がある。「今回はオリジナル脚本ということもあり、志村という役を演じている時だけではなく、そこに行く準備段階でも、志村という人間って本当はこうなんじゃないか、こういう言葉のほうがいいんじゃないかと、スタッフさんとすごく時間をかけてやりとりをしている姿を僕は見ています」と、高橋の熱心なアプローチを明かす。
志村とは向き合うシーンが多いということで今後の展開も気になるところだ。「2人は対立していますが、だからこそお互いに求め合っている何かがあるんじゃないかなと、僕は思っています。先々足りないところを埋め合っていくのか、そこは僕もまだわからないのですが」
柴咲コウが演じるキリコについては「コウちゃんが持っている雰囲気と役がすごく合っているんじゃないかなと思いました。髪型にしても、ビジュアルの部分にしても、“インビジブル”ということで、謎の女性ですよね。何を考えているのかわからないという役柄ですが、今後はきっとまた違った一面が見えてくるのかもしれない」と述懐。
「コウちゃんとの共演シーンはまだ多くないのですが、もともと彼女とは『安堂ロイド~A.I. knows LOVE?~』でも一緒だったので、昔から知っているから、現場では一生とコウちゃんと3人でアイデアを出し合うような時間はありました。みんな大人になったなあという感じです。それぞれが作品をどんどんブラッシュアップさせていきたいという想いがあります」