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今回の番組が決まってから「人の番組を見ると、MCの動きに異常に目が行くようになりました」と見方が変わったそうだが、「うまい人のMCを見ても参考になりませんわ(笑)。どうやっても『自分はここまでうまくできないな…』と思うので、それよりはパッションとか気持ちとか勢いみたいな、今自分が出せるものでやらないと、型崩すなと思って」という意識になったという。

芸人になったきっかけは、東野幸治への憧れ。その東野も、かつてダウンタウンなどにイジられていたポジションから、今やMCとして引っ張りだこの存在となっただけに、「年齢によってスタンスを変えて仕事をされてるんだなと思います」と共感しながらも、「ああいうビシビシ仕切っていくのは自分には合わないと思うので、自分らしいMC像を見つけられたら」と意気込む。

「よく『裏番組を気にする』とか言うじゃないですか。でも、『気にしてもしょうがないわ』と思って。まず俺は新人MCで、どの枠に行こうが相手が強敵なわけだから、もう気にせず自分の番組を面白くできたらなと。ビシビシ・カリカリ仕切っていくという人は他にいると思うんですけど、ずっとアンガールズで育ててきた空気感と、あとは時々ブチ切れるみたいなのを最近やってるんですけど(笑)、そんなのをうまく織り交ぜたような、なかなかいないようなMCを出せていけたらと思いますね」

■初回収録で気づいたMCを支える立場「ありがたい」

そんな中で迎えた初回収録を終え、「芸歴21年やってきてるんで、そこで培ってきたものでやれたらと思っていたんですが、スタッフさんもそれが出やすい環境を作ってくれました。番組の軸をスタッフさんがしっかり作ってくれたんで、あとは自分がその軸を中心に動けるように。何か準備するというよりも、結局は自分がやってきたものしか手元にはないなと思いますね」と確信。

「あとは収録を繰り返しながら『こういうこと言えるな』とか広げていけたらなと思います。なにぶん新人なもんなので(笑)、ゴールデン帯のMCに必要なものってもっとあるのかもしれないですけど、まずは自分の形でやってみるという感じですね」と、柔軟に臨んでいく姿勢だ。

  • 長谷川忍(左)と田中卓志 (C)フジテレビ

また、「僕ができないところ相方の長谷川(忍 ※副担任役)くんもすごくカバーしてくれて、助かりましたし、バラエティの出演メンバーが笑いを作ってくれるというのが、MCをやっているとすごくうれしいことなんだなっていうのが分かりました(笑)。本人は本人のためにやってるんですけど、MCの立場から見たら、1個1個の笑いが『ありがたいなあ…』って感じるというか。俺も今度からMCの人を喜ばせてあげたいなって、逆の立場から見て思いました」と発見が。

それを踏まえ、「自分的にはすごく充実していたというか、皆さんに頑張ってもらって、思っていたよりいい収録になった気がしますね」と謙虚に感謝しながら、「こんなチャンスをもらったので、自分としても成長しながらやって、スタッフさんに恩返しできたらと思います」と誓った。