2022年1月3日に発表されたAMDのノートPC向け新CPU「Ryzen 6000」シリーズおよび新GPU「Radeon RX 6000S」シリーズ。この登場に合わせて発表されていたASUSTeKの薄型で高性能なゲーミングノート「ROG Zephyrus G14」の実機を入手した。CPUにRyzen 9 6900HS、GPUにRadeon RX 6800Sを搭載するこのノートPCでどこまでゲームを楽しめるか。実ゲーム10本で検証してみた。
まずは、基本スペックをチェックしよう。CPUは、プロセスルールを従来の7nmから6nmに微細化して電力あたりの性能を高めたZen3+アーキテクチャを採用するAMDの「Ryzen 9 6900HS」。8コア16スレッドで最大クロックは4.9GHzとノート向けCPUとしては十分高クロックだ。
GPUは、AMDが高性能ながら20mm以下の厚さと2kg以下のノートPCの設計を可能にするという「Radeon RX 6000S」シリーズの最上位モデル「Radeon RX 6800S」を採用。演算ユニットが32基、ストリーミングプロセッサーが2,048基、Infinity Cacheが32MB、ゲーム周波数が1,975MHz、メモリはGDDR6を8GB搭載。GPU電力は最大100Wと薄型向けとは言え、消費電力は大きい。
なお、これらCPUとGPUについては大原氏の「Zen 3+の改良点やGPUの詳細 - Ryzen 6000 Series Mobile Processor Deep Dive」で詳しく解説されている。合わせてチェックしてほしい。
メモリはDDR5-4800で容量は32GB、ストレージは1TBのNVMe SSDを搭載。ディスプレイは14型で解像度は2,560×1,600ドット。リフレッシュレートは120Hzと高い。DCI-P3色域を100%カバーと発色も鮮やかだ。
サイズはW312×D227×H19.5~22.61mm、重量は約1.72kg。高性能なゲーミングノートとしては薄型で軽量と言ってよいだろう。バッテリー駆動時間は公称で約10.7時間(JEITA測定法2.0)と十分長い。
インタフェースは左側面にHDMI出力、USB 3.2 Gen2 Type-C(DisplayPort出力、USB PD対応) 、ヘッドセット端子、右側面にUSB 3.2 Gen1×2、USB 3.2 Gen2 Type-C(DisplayPort出力)、microSDカードスロットを備えている。無線はWi-Fi 6に対応し、Bluetooth 5.1もサポート。有線LANは備えていない。
キーボードは日本語配列で、浅くキーを押すだけで反応するオーバーストローク技術を採用し、ゲームプレイ時のレスポンスをよくしているのが特徴だ。ディスプレイを開くと、本体の後ろ側が持ち上がるエルゴリフトデザインによってキーボードにほどよい傾斜が付くのもナイスだ。
天板にドットパターンのアニメーションを表示する「AniMe Matrix」という非常にユニークな機能も備える。用意されているアニメーションのほか、好きな画像や文字の表示も可能。LANパーティやカフェで目立てるのが面白いところだ。