映像の中では、大助が「2度目惚れやね。本当に女房が愛しいです」と話すなど、闘病を通して夫婦の絆がより深まっている様子がうかがえた。
そんな姿から、パートナーを思い合う気持ちの尊さを改めて感じたそうで、「大助さんと花子さんは、肉体的としては個々にあるんだけど、一緒に生活して一緒に支え合っていくうちに、精神的にはどっちがどっちか分からなくなるくらい交ざり合って支え合っていて、それにとても胸を打たれました。夫婦やパートナーをはじめ、様々な人間関係の中で交ざり合って支え合っているということが、この2022年の今、より深く人々の心に伝わればいいなという思いで読ませていただきました」と話す。
さらに、「体が分かれているからこそ、寄りかかったり、頼り合ったり、支え合ったりできる。人生って本当にかけがえのないひと時だと思うので、私も安心して頼れる人には思い切り頼って、思い切り愛して生きていきたいですし、今、この地球上で一緒に生きているメンバーといいますか、みんなそれぞれが頼り、支え合って生きているということを、番組から感じ取ってもらえたら幸せです」と呼びかけた。
■創作活動に影響必至「魔法をかけてくださる」
今回の番組の直前にBSフジで放送される『ザ・ノンフィクション特別編「花子と大助 ~余命宣告からの夫婦1400日~」』(12:00~)のナレーションも担当した青葉。大助・花子夫妻の姿を見つめ続けたことで、「本当に境界線なくエネルギーをみんなで共有してる感じがして、幸せだなと感じました」と話し、それが自身の創作活動にも「もちろん影響が大きいと思います」と予感する。
「大助さんと花子さんの人生をナレーションで話させていただいたことで、生まれるとき、死ぬときは誰しも1人だけど、生きているからこそ、人と交ざり合ったりすることができるということ。そして、生きている時間の尊さを、おふたりのしぐさや気遣いの言葉や表情から受け取ったのですが、それがちょうど次のアルバムでやりたいことと重なるところがあったので、本当にありがたいと思いながら見ていました。今回のナレーションで、おふたりの人生を分けてもらった感じがあるので、私の心の中に小さな大助さんと花子さんが入ってきて、これからの人生のいろんなタイミングで歌や物語に、おふたりが魔法をかけてくださるのだろうなと思います」
●青葉市子
1990年生まれ。2010年にファーストアルバム『剃刀乙女』を発表以降、7枚のソロアルバムをリリース。最新作は、『アダンの風』。弾き語りの傍ら、ナレーションやCM、舞台音楽の制作、芸術祭でのインスタレーション作品発表など、様々なフィールドで創作を行う。今後、『Lotus music & book cafe '22』大阪・東京公演、『FUJI & SUN '22』、『FFKT 2022』といった音楽フェスに出演予定。