■「どのキャラクターでも芯の強さを持ち合わせている」
拓真の恋人・新谷理紗を演じたのは、女優の田辺桃子。理紗は誰よりも近くで拓真のことを見てきた幼なじみ。拓真とは対照的に、就活は順調で内定も決まっているが、自分が本当にやりたいことは何か思い悩んでいる等身大の大学生だ。戸島プロデューサーはそんな理紗を田辺に託した。
「理紗は主人公に都合の良い女性ではなく、自立した芯の強い女性。田辺さんは、昨年TBSで放送された『リコカツ』をはじめ、『ゆるキャン△』や『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』など、いろいろな作品に出演されていますが、まったく違ったキャラクターを演じ分ける実力はもちろん、どのキャラクターでも、芯の強さを持ち合わせているように感じ、ぜひ理紗役を演じていただきたいと思いました。田辺さんと言えば、キャラクターの濃い役を演じることが多いのですが、今回のような正統派のヒロインを演じたらどうなるんだろう……という興味もあったんです」。
戸島プロデューサーが田辺に感じる“凛とした佇まい”は彼女の持つ資質なのだろうか――。
「すごく目力がある方なので、笑顔のなかにも、ただ柔らかいだけではなく、しっかりとした意思を感じますね。でも、普段の田辺さんは、口調も穏やかで、どちらかというとホンワカした雰囲気なんです。だからこそ、役者としてスイッチが入った瞬間、キリっとした感じになるギャップが大きな魅力なのかもしれません」。
また、佐野同様、役に向き合う田辺の姿勢も絶賛する。
「田辺さんは理紗に対して“太陽みたいな人”とおっしゃったんです。理紗は拓真の背中を押す女性という印象はあったのですが、田辺さんのこの言葉で、大きくイメージが広がりました。その他にも、稽古中、理紗の行動に対していろいろ提案していただいて。ハッとさせられることも多く、常に作品を良い方向に導いてくれる意見をたくさん持ってきてくださいました」。
27歳の戸島プロデューサー、23歳の佐野、そして22歳の田辺というフレッシュな面々が、真摯に向き合って作り上げた『就活タイムカプセル』。「たくさんのチャレンジが作品に詰まっています」という言葉を楽しみにオンエアを待ちたい。
(C)TBS