3月27日にTBSで放送されるドラマ『就活タイムカプセル』(14:00~14:54 ※一部地域を除く)。本作でプロデューサーを務めるのが入社3年目の若手・戸島俊季氏。彼自身の就職活動での経験をベースに企画として立ち上げた本作で主演を務めるのが、話題作への出演が続く俳優・佐野勇斗。ヒロインには田辺桃子を起用した。戸島プロデューサーは、どんな理由で佐野や田辺をキャスティングしたのだろうか。
■泣き芝居に鳥肌「佐野さんに拓真をお願いしてよかった」
本作は、連戦連敗中の就活生・朝井拓真が子供のころに埋めたタイムカプセルを掘り起こしたことから10年後の未来の自分と文通ができるようになり、未来の自分と共謀して就活を進めつつ、自身の人生や本当の幸せの意味を模索していくという物語。佐野は現在の拓真と10年後の拓真を演じ分けるという難役に挑んでいる。
戸島氏にとって、初となるプロデュース作品。しかも自身の体験談が色濃く反映されているという物語だけに、主人公を託す俳優への思いは並大抵なものではないと想像できる。そんな重要な役柄に佐野を指名した。
「詳細なストーリーはネタバレになってしまうのでお話できませんが、この物語には主人公が泣くシーンが結構出てきます。しかも、どれも物語を象徴するシーンなので、大事にしたいと思っていました。そんななか、これまでの佐野さんの作品を観ていて、涙がすごくリアルな感情に裏付けられている感じがして、視聴者の方も感情移入しやすいだろうと思ったんです。また、拓真役は、一人二役を演じるということで、幅広い役柄を演じられることが要求されます。佐野さんは、日曜劇場の『ドラゴン桜』や『TOKYO MER~走る緊急救命室~』をはじめとする様々な作品に出演されていますが、役柄によってガラリとイメージが変わるんです。演じ分けるという意味でも、多彩な芝居や表情を見せてくれるという意味でも、佐野さんにぜひお願いしたいと思いました」。
実際現場での佐野は、戸島プロデューサーの想像をはるかに超える芝居を見せてくれたという。
「泣く場面に関しては、もともと期待を持ってオファーしたのですが、ある事実を告げられたシーンでの佐野さんの芝居は、その想像を超えていたというか、現場で見ていて鳥肌が立ったぐらい。佐野さんに拓真をお願いしてよかったと実感した瞬間でした」。
佐野は以前から「期待されたことには120%で応えたい」と作品に対して常にストイックに取り組む姿勢を見せている。本作でも、戸島プロデューサーは、佐野が拓真という役に全身全霊で臨んでいることを、ひしひしと感じたという。
「今回は稽古する期間があったのですが、そのときから佐野さんは、未来の拓真と現在の拓真をどう演じ分けるか、すごく意識されていて、監督ともかなり話し合っていました。毎回、試行錯誤を繰り返しながら懸命に役と向き合っている姿を見ていましたが、だんだん未来の拓真の姿にリアリティを感じることができて、すごいなと思っていたんです。実際、彼の発案で台本が変わった部分もありました。役としての感情を大切にし、納得いくまで正解を求め続ける姿はストイックだなと感じましたし、本当に真面目に向き合ってくださって感謝しかなかったです」。