――久しぶりにハルキを演じるにあたって、演じ方を変えようと意識されたことはありますか。

最初にハルキを演じてから半年以上経っていて、ちょっとは変わったと思いますけど、無理に以前のハルキに寄せようとは思っていなくて、今の平野宏周が演じることのできるハルキを自然にやろうというのが、一番リアルだと思って演じていました。映画は『トリガー』の最終回から2年後という設定なので、ハルキもまたそれくらいの年月が過ぎている状態なわけですよ。『トリガー』第7、8話から、僕もいろんな仕事をやっていろんな経験を積みましたから、それを今の芝居に持っていくことがそのまま「ハルキの成長」につながるんじゃないかと思っています。でもご覧になった方たちから「そんなこと言っててぜんぜん変わってない」と思われたら、それも恥ずかしいんですけどね(笑)。

――第7、8話で一度会っているケンゴとハルキですが、映画ではどんな「再会」シーンになるのでしょうか。

これは映画を観てのお楽しみ、ですね。自分の感想を言いますと、ハルキらしいといえばハルキらしいかもしれません(笑)。

――改めて、ケンゴ役・寺坂さんと共演された印象を聞かせてください。

頼我くんって、元から備わっている能力値がすごいんです。さすがアイドルグループをしているだけあって、表情の作り方も上手で、映画では大人っぽい風格のあるケンゴになっていました。ケンゴは元からそういった気質はあったはずなのですが、劇場版ではさらに大きなヒーローになっているなと思いました。

――映画のメガホンを取った武居正能監督は『ウルトラマンZ』でも第11、12、20、21話の4エピソードを演出されました。武居監督とはどんなお話をされましたか。

武居監督とこの映画で最初にお会いしたとき「このシーン、やりづらいですよ、イヤですよ」って言ったんです。何のことかは映画を観ていただければわかると思います。あまり言うとネタバレになっちゃうので(笑)。監督は「まあ、おいしいシーンだから……ハルキのそのままでやってくれたらいい味出すし、トリガーにゼットっぽい“新しい風”を吹かせてほしい」って、ものすごく気持ちを込めて言われたので、やりやすくなりました。

――平野さんご自身が思う、ハルキの魅力とは?

ハルキの魅力とは、めちゃめちゃ押忍で、気持ちが押忍押忍していて、誰に対しても押忍なところですね。

――よくわかりませんが、とにかく「押忍!」で前向きに突き進んでいくような感じでしょうか。

ちゃんと言いますと(笑)、ハルキってありのままで、平野宏周の中にある性格の一部なんです。あくまで一部なので、ハルキ=平野ではありません。周りからは、けっこう「普段の平野のまんまだ」とは言われますけどね(笑)。

――今回は『トリガー』メインの映画にウルトラマンゼット/ハルキとして共演する形ですが、『ウルトラマンZ』をメインに置いた映画も実現してほしいと思われますか?

めちゃめちゃ実現してほしいと思ってますよ! 今回『トリガー』の映画に出ると知ったとき「先にゼットさんの映画をやってほしいな~」って思いましたから。『トリガー』にゼットさんとハルキが出られるのもうれしかったんですけど、いつか『ウルトラマンZ』として映画をやってほしいです。ゼットさんとハルキだったら、いくらでも話が作れると思いませんか? 僕らはまだ、ぜんぜん戦っているので。今回の映画をたくさんの人に観てもらえれば、「『Z』って人気あるんだね。じゃあ映画やろうか」と、円谷プロの偉い方たちに思ってもらえるのではないかなって……そのためにも、ぜひ今回の映画を応援してほしいです!

――あらためて『ウルトラマントリガー エピソードZ』の見どころを教えてください。

なんといっても、映画館の大スクリーンで観られることです。ウルトラマンと怪獣との戦いには、さまざまな映像技術が使われています。CGやデジタル合成はもちろんのこと、精密なミニチュアセットをステージに並べて巨大感を出すテクニック。これをスクリーンで観ることができるのは特別な体験だと思います。内容については、ゼットさん、トリガー、トリガーダークといった3大ヒーローと、イーヴィルトリガーとの対決にご注目ください。予告編でなぜゼットさんの左目が赤くなっているのか? ゼットさんはいったいどうなってしまったのか? その理由を確かめるために、ぜひ劇場へお越しください。

――ウルトラマンゼットとハルキを愛し、映画に期待されているファンのみなさんに、メッセージをお願いします。

いつも応援をありがとうございます。劇場版『ウルトラマントリガー エピソードZ』を観て、新しいハルキとゼットさんを応援してくださるとうれしいです。この映画では、ケンゴくんが「ヒーローとは何か」「光とは何か」といったメッセージを投げかけてくれるので、ぜひそのメッセージをみなさんで受け取ってほしいです。何回も劇場に足を運んでくださるとうれしいですし、配信サービスの「TSUBURAYA IMAGINATION」に登録してくだされば、『ウルトラマンZ』テレビシリーズ全25話も見放題となりますし、ゼットのさらなる人気獲得にもつながります! もっとたくさん応援してもらいたいです。

あちこちのインタビューの場で毎回言っているんですけど、僕は『ウルトラマンZ』を「伝説」にしたいと思っているんです。今もなお、その思いは変わっていません。『Z』はきっと、伝説になれる作品。ぜひファンのみなさんの力で伝説を作り出してください!

(C)円谷プロ