■「ヒロインがお三方で良かったなと心から思っています」

朝ドラとしては異例の、3人のヒロインによるリレー方式が取られた『カムカムエヴリバディ』だが、クライマックスに向け、連日巧みな伏線回収がされていて、視聴者にも好評を博している。

堀之内氏は「色々な時代が見られていいとか、3人だから飽きずに見られるとか、ありがたいことにいろんなご意見をいただいていますが、放送開始前はいろんな懸念事項もありました」と述懐。「もしも最初の安子役を演じた上白石さんが大好きになってしまったら、そのまま安子がヒロインでいいんじゃないかと思われてしまうかもしれないし、るい役の深津さんに変わったあとも、このまま深津さんをずっと見ていたいと思われるんじゃないかとか、いろいろと考えました。ある種、物語をぶったぎって次に進む形なので、どのヒロインにも感情移入していただけなかったらどうしようとも心配しました。でも結果として、今すごく多くの方に喜んでいただいているので、本当に良かったです」と安堵する。

さらに、「実際に、三者三様のヒロインたちの魅力が出たなと思っています。それぞれのヒロインパートは2カ月間ぐらいになりますが、その短い期間が半年分くらいに感じられるような濃度のドラマをお届けしたいと思ってみんなで頑張ってきました。それができたのは上白石さん、深津さん、川栄さんのおかげ。本当にヒロインがあのお三方で良かったなと心から思っています」と3人に感謝した。

ラストスパートに突入してきたが、3人の人生がどういう展開を見せ、どんな感動的な結末を迎えるのか?想像は膨らむが、きっとその斜め上を行くようなフィナーレを見せてくれるに違いない。

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