――今回、赤坂柿山さんとコラボレーションしておかきを作るに至った経緯を教えてください。
赤坂柿山のおせんべいを幼少期の時から、母の教えでずっと食べてきていました。それを番組で言ったら柿山さんの社長さんが知って下さって、2021年11月頃に柿山さんの方からお話をいただきました。本当に昔から食べていて、私自身も誰かに何かプレゼントをする時は必ず柿山さんを利用していたんです。自分の大好きなお店とコラボできるって夢のような話で、しかもそれが伊勢丹。伊勢丹も高校生の時からずっと通っていて、お菓子の始まりは伊勢丹でした。それもまた夢のようで、信じられない感覚でした。
――田辺さん監修のおかき「慶長」5種(燻製、鰹節、パクチー、ガーリック、牡蠣)が登場。味はどのようにして決まったのでしょうか。
私が最初にやりたいと思ったのが鰹節でした。これは鰹節専門店のにんべんさんで出ている鰹節シートを使用しています。これも母の教えで、田辺家ではまず、おにぎりは海苔ではなくて、いつもにんべんの鰹節シートで食べていたんですね。それをふと思い出して「おせんべいと合わせてもきっとおいしいだろうな」と思って。燻製の味は、育休中の酒寄(希望)さんが燻製にハマっていて「これを燻製するとおいしいよ」という話を聞いていて、「おせんべいの燻製ってどうなんだろう」と思いつきました。
――ほかの味に関しては?
パクチーやガーリックは、とにかく私が好きな味なんですよ。アジア系の味がけっこう好きで、でも柿山さんの良さっていうのはだし醤油だったり海苔だったり、ちょっとあっさりとした味わいです。最初は抵抗がありましたね。私がやったことによって柿山さんの良さをなくしてしまうんではないかと。そこの味のバランスを、柿山さんが試行錯誤してくださいました。最初はあっさり出汁とか考えたんですけど、それは味がなさすぎて、牡蠣で試してみたらすごくいい味だったっていうのでここにたどり着きました。
――思いが詰まった味だということが分かりました。
本当にこれは……思いしかないです。万人に愛される味にしたい。パクチーが嫌いな人でも食べられるパクチーに。どの味が来ても当たりにしたいという思いがありました。