■生徒役キャストとは料理やゲームの話でいい関係に

――生徒役のキャストさんとのエピソードを教えてください。

本当にいい子たちばかりで真面目だなと。どうしても男が集まるとふざけてしまう傾向があると思うのですが、全くなくて。それもやはり細田くんが座長としてしっかりモチベーションを保って現場の空気を作っていたというのが大きいと思います。

撮影の合間には皆話しかけてくれて、僕が料理をしてるのを子どもの頃見てくれていて「料理を始めたいんです」と相談してくれたり、僕がYouTubeでゲームをしている動画をチェックしてくれた子もいて、『Apex Legends』の話で盛り上がったりしました。

――お兄さん的な立ち位置で接していたんですね。

ありがたいことに。こういう状況じゃなかったら、オフの日に一緒に出かけたり、ケータリングで何か手料理を振る舞ってあげたかったなと思いましたが……。とてもいい関係をつくれたので、このチームで続編をやりたいです。

■宮世琉弥とリンクした「チュロス」

――宮世琉弥さん演じる柳一星くんは風間コーチを継ぐ「エース」として特別な関係性でしたが、宮世さん、柳くんへの思いを教えてください。

琉弥くんとは同じシーンも多かったので「ここはこうしましょう」「じゃあ僕はこうするね」という話し合いをしながら信頼関係ができていって、僕も心置きなく演じさせてもらえました。回を重ねていくにつれて、柳の考えが風間に近づいていったと思うんです。エースとしてリンクしていく2人を見て、僕も風間を演じているうちに柳に対する思いがどんどん強くなっていくのを感じました。

現場では皆差し入れをたくさんしていたのですが、最終日に琉弥くんがチュロスを用意してくれたんです。実は僕チュロスが大好きで。さすが風間が認める人物だな、真のイケメンはチュロスが好きなんだなと思いましたね!(笑)個人的に僕と琉弥くんがリンクしたところでした。

――速水さんはどんなものを差し入れされましたか。

僕は和菓子や甘いもの、あと駄菓子屋さんにも買いに行きました。皆10代や20代なので好きかなと思って差し入れたらすごく喜んでくれて。ただ、すごい量を買ったのでお店の方のレジ打ちが大変そうで。自分でどんどん袋に詰めてお店を手伝いながら買わせて頂きました。

■子供の頃に好きだったものを今も楽しめている

――そんな速水さんですが、仕事面はもちろん、料理やフィギュアの収集などの趣味もすごく大事にされている姿が、1つの「理想の大人」像だと感じます。若い頃の速水さんは「理想の大人」像をどう描いていましたか。

趣味の収集については「そんなことにお金を使ってどうするの」「たくさん集めなくても1つで十分でしょ」と思う方もいらっしゃると思うのですが、集めたくなっちゃうんですよね。

振り返ると昔から「こうなりたい」と理想を描くタイプではなかったかもしれません。むしろ何も考えていなかった(笑)。たとえばNBAやスラムダンクの影響で「バスケ選手になりたい」という夢を抱くことはありましたが、子どもの頃は友達やいろんな人と過ごす毎日の楽しさが一番大切でした。子どもの頃好きになったスニーカーやおもちゃを集めること、ゲームや料理、音楽や洋服、全部がずっと好きで楽しめているのは良いことなのかもしれませんね。断捨離が大変な趣味が多いですが(笑)。

■イケメンだと思う先輩俳優は

――お仕事についての考え方は、10代の頃と変わりましたか。

仕事は年々楽しくなっています。10代の頃は仕事自体が初めてという何も分からない状態でこの世界に飛び込んで、とにかく一生懸命やるだけでした。現場ではいろんな人たちのいろんな姿を見て、日々勉強。その思いは今も変わりません。そして、今も昔も根本にあるのは「楽しむ」こと。視野が広がっていく分悩みは増えていくけど、悩むことも、解決していくこともすべてが楽しいです。これからも1日1日、頂いたお仕事に一生懸命取り組んでいきたいです。

――では最後に、速水さんが“イケメン”だと思う方を教えてください。

たくさんいますが……、反町隆史さん。以前釣りに連れて行って頂いたこともありますが、プライベートでの姿も「男が惚れる男」なんですよね。本当にかっこいい方です。

■速水もこみち
1984年08月10日生まれ。東京都出身。2002年にドラマデビューし、『ごくせん(第2シリーズ)』(05年)、『東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン~』(07年)、『絶対彼氏~完全無欠の恋人ロボット』(08年)、『ハンマーセッション!』(10年)、『この男は人生最大の過ちです』(20年)、『結婚できないにはワケがある。』(21年)、『緊急取調室』(14~22年)などに出演。19年に開設したYouTubeチャンネル『M'sTABLE』では、料理やゲームの動画を投稿している。