――「こういう大人になれたらという理想の人たちに、19歳の1年でたくさん出会えました」とも仰っていましたが、理想の大人像を教えてください。

かっこいい大人になりたいとずっと思っていて、それはヒゲが似合う人、帽子が似合う人という見た目の部分もあるのですが、今の自分は圧倒的に人生経験が足りていないので、まずは人としてもっと成長していけたらいいなと思っています。役者としては、現場の雰囲気を全部底上げできるくらい“任せられる大人”になれたらと。

――今まで見てきた主演の方々の佇まいが、今回主演を任された現場作りに活きていると感じますか。

撮影が始まってすっかりそれどころじゃなくなってきているのですが、初めて同じ主演という立場になったことで、これまで自由にお芝居をやれていたのは、座長がどっしりと構えて現場の軸になってくれていたからなんだと再認識しました。

――お酒が飲める年齢になりましたが、飲みに行きたい人はいますか。

鈴鹿央士くんです。今央士くんが撮影で地方にいるので会えていないんですけど、1対1で飲みに行ってみたいです。

――『ドラゴン桜』で共演した鈴鹿さんをライバルだと仰っていたこともありますが、最近でも連絡を取り合っていますか。

取っています! この間も、年末年始に撮影が一旦落ち着いてこっちに帰って来ると聞いたので、久しぶりに電話をしました。「撮影はどう?」とか、真面目な話をすることが多いです。

――『ドラゴン桜』の撮影現場では、愛や孤独について話していたとか。

話しましたね(笑)。好きな人に向ける愛情と、全然知らない、すれ違っただけの人に向ける愛情って当然違うじゃないですか。でも央士くんが「愛情に差をつけている以上、自分は人を本当の意味で愛することはできないんじゃないか」って言い出して。僕は「そういうもんじゃないの?」って思っていたんですけど(笑)、改めて「愛ってなんだろうね」と。答えは出ませんでしたが、控室でそんな話をしていました。

――ハードな撮影の裏でそんな哲学的なお話をされていたんですか!(笑)

何がきっかけでそんな話になったのかも分からないんですけど、現場に持っていった熱量は作品以外のところにも向けられていました(笑)。そういう真摯なところはもちろん、央士くんのお芝居を見ていると、お芝居が作り物であるという前提があっても、まっすぐに伝わるものがあって……すごく好きです、鈴鹿央士くんが。

――20代もずっと続けていきたい関係ということですね。

間違いなくそうですね!

テレビ朝日系ドラマ『もしも、イケメンだけの高校があったら』について詳しく聞くインタビュー後編は、来週公開予定。番組公式サイトでは、推しを見つけて投票する「美南学園イケメン選抜ランキングバトル」を開催中。
■細田佳央太
2001年12月12日生まれ、東京都出身。2014年、映画『もういちど 家族落語』で俳優デビュー。2019年に1,000人超えの応募者の中から抜てきされ、映画『町田くんの世界』にて映画初主演。2020年、東海テレビ『さくらの親子丼』で連続ドラマ初レギュラー出演。2021年は、TBS日曜劇場『ドラゴン桜』、MBS『ラブファントム』、日本テレビ『恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜』や、映画『花束みたいな恋をした』、『子供はわかってあげない』など数々の話題作に出演した。公開待機作に『女子高生に殺されたい』がある。