12月12日、SHIBUYA PLEASURE PLEASUREにて”鈴木杏奈 アーティストデビュー&バースデーイベント -はじめまして鈴木杏奈です。-“が開催。12月1日に自身も出演するTVアニメ『ワッチャプリマジ!』のOPテーマ「Dreaming Sound」でCDデビューを果たしたばかりの声優アーティスト・鈴木杏奈が、12月5日の自身の誕生日の記念も兼ねて開催したこのイベントでは、カバー曲を含め全9曲を熱唱。先輩声優・徳井青空をゲストに迎えてのトークパートも含め、充実の時間を作ってくれた。本稿では、そのうち夜の部の模様をお届けする。
●かわいくカッコよく、”鈴木杏奈”のステージがスタート!
色とりどりのバルーンが飾るハッピー満載のステージに、「はじめましてー!」の声とともに鈴木が登場。まずはデビューシングルの表題曲「Dreaming Sound」のTV Sizeを、満面の笑みで伸びやかに歌い上げて、ダブルでめでたいイベントのOPを飾る。曲明けには、改めての挨拶に加えてライブパート・トークパートそれぞれの予告もしつつ、昼の部にも来てくれていたファンも確認して喜びもあらわに。
そんな短いMCを経て2曲目として歌わたのは、デビューシングルのカップリング曲として収録された「Sail Away Justice」。この曲ではステージ上を端から端まで歩いてファンとより近づいて、歌唱中に拳を突き上げたりと身振りでも煽りつつ、シリアスさを増した楽曲をよりスタイリッシュに力強く歌っていく。2番に入ってからメタル調になるサウンドもうまく乗りこなして力強く歌い上げ、まずは持ち歌2曲でその歌唱力の高さを叩きつけてくれた。
歌い終わって「うー!たのしー!」と声を上げる鈴木。この日に向けた配信行なった事前アンケートで歌唱を決定した楽曲について「夜の部もあったら、違う曲歌いたいじゃないですか!?」と、昼とは異なる曲を歌唱することを予告。ファンの期待を高めていく。
そしてまずは昼夜共通曲、LiSAの「炎」からカバー曲ゾーンのスタート。アップテンポだったここまで2曲とは異なる大バラードを、情感をいっぱいに込めて歌唱していく。ファルセットを交えながら、切なさや悲しみ、そして強さを膨らませたたおやかな歌声を響かせていく鈴木。特に大サビ前半の高音部は、序盤をファルセットで、大サビのみ地声で突き抜けさせることで、楽曲に込められた強さや決意を巧みに際立たせていく。
それに続けて歌ったのが、投票によって歌唱が決まった曲。敬愛する声優アーティスト・水樹奈々の代表曲のひとつ「ETERNAL BLAZE」だ。決して涼しい顔で歌える曲ではないはずなのに、頭サビを歌い上げてから破顔一笑の鈴木。歌唱中は凛とした表情でカッコよさと熱を打ち出しながらも、同時に彼女が歌いながら感じている楽しさも漏れ出ていたかのようなステージに。
煽りに呼応して拳を振る観客を見て「いいね!」と笑顔で声をかけたり、サビ最後のロングトーンをビブラートをしっかりかけたファルセットボイスでまとめていたりと、スケールの大きさもうかがわせる曲にもなった。
歌唱後、MCでは「単独イベントなので『アニソンカバー以外も歌いたい!』という想いがあって……」と、アンケートに用いた候補曲の中からもう1曲披露することに。「”カッコいい”じゃなくて”かわいい”もお見せしたい!」と、ペンライトの色をピンクに指定して、HoneyWorksの「金曜日のおはよう」を歌唱スタートする。
ポップな人気曲をオリジナルの振付も交えつつ、笑顔で体を揺らしてこの日いちばんキュートに寄せた歌声を響かせていく。1サビ明けではそのペンライトの綺麗さを目にして、さらに笑顔の輝きが増していたような印象も受けた。また、落ちサビ最後にちょっと絞った歌声にはいじらしさも表れており、かわいさ際立つ楽曲でのさらなる成長にも期待させる楽曲になったように思う。
●艶っぽさも荒々しさも! キャラソンカバーでみせるさらなる多面性
曲明けには改めて「楽しすぎるー!」と笑顔をのぞかせると、今度は公言していた心愛れもん曲のセルフカバー……の前に、彼女が大好きな同じプリティーシリーズの『キラッとプリ☆チャン』楽曲の中から1曲カバー。
曲振りでペンライト色を赤に指定すると、赤城あんな(CV:芹澤優)の「ヒロインズドラマ」のカバーへ。イントロ等歌唱のない部分は本家の振付の雰囲気をなぞるパフォーマンスもみせつつ、この曲のキモとなる情熱と艶っぽさを歌声やパフォーマンスに乗せていく。Aメロでは歌詞に合わせて指鉄砲を打ったり、2サビ明けには逆光気味のなか堂々とした佇まいで、この曲の赤城あんなならではの姿をしっかり見せきる。
歌唱後、一瞬笑顔をのぞかせつつも、すぐさまれもんへと切り替えて7曲目「こんな世界に告ぐ」のセルフカバーへ。1-Aメロから観客へとクラップを促す煽りを込めれば、Bメロではコールのタイミングで拳を振り上げて盛り上げを先導。2-Bメロではラウドにがなっていくようなアプローチも交えて、さらに場内を沸かせていく。その一方で間奏部分では、この曲でもやはり笑顔。楽しくてたまらないという心情が、ここでもあふれているようにも見えた。
さて、イベントはここからトークパートへ。鈴木がゲストの徳井青空を呼び込む……と、会場内に流れ始めたのは「HAPPY BIRTHDAY」。そしてそれを歌いつつ、声が出せない観客へとリズムに合わせたクラップも先導し、会場全体で鈴木を祝福していった。また、ファンをバックにした記念撮影では、ふたり揃っての撮影後に徳井の計らいでステージ両サイドのファンも映るように位置をずらした、鈴木ソロの記念写真も撮影された。
その後はまず、昼の部ではお見送りで手書きコメント入りカードを渡したと触れられ、その内容が真面目なコメントから「うどんが食べたい」のような緩いものまで様々だと明かす。またグッズ紹介も、すでに購入して身につけているファンとのコミュニケーションにも活用しながら行なっていった。
そんなファンの温かさに感謝しながら、続いてはテーマトークのパートへ。徳井からの様々な質問に鈴木が答える形で、トークが進行していく。そのうち最初に「18歳の抱負」については「17歳が盛り盛りの1年だったので、その勢いに負けないぐらい、さらに新しいこといっぱいしたいです!」と意気込みを語る鈴木。また「アニメとの出会いはいつ?」との質問には「親も好きで、ちっちゃい頃から観ていたので自然と生活の中にありました」との答えだったが、「小学生のときに『CLAYMORE』にドハマリして!」とも言及。
「漆黒の明星(※『プリマジ』内でのれもんのハンドルネーム)氏感ある!」と担当キャラとのリンクに徳井も驚いていた。そしてデビュー曲「Dreaming Sound」について、「この曲で振ってほしいペンライトの色は?」との問いかけに対して、最初はMVで用いられた黄色やピンクを挙げつつも、「カラフルでもいいかも!」との言葉も飛び出し、結局「指定色なし」に落ち着いたのだった。