■初めて怖いと思ったホラーシーン

――好きなことといえば、クランクインの際にはホラー作品が好きなので出演できることがうれしいと仰っていましたが、ホラー作品ならではの楽しさや難しさはどんなところにありましたか。

実際に怖い体験をしたことがないので、物語を通して非日常的なことを体験できたことが楽しかったです。通常の作品と違って、多くのスタッフさんが力を合わせて協力しないと撮影できない特殊なシーンもあったので、なかなか見られない不思議な光景だなと感じながら見ていました。

――心霊現象が起きるシーンを演じるのは難しかったですか。

撮影の段階でビックリするようなことが目の前で起きるので、素直にリアクションができました。何度も撮影すると見慣れてしまうので、なるべくホラーシーンは1回目のお芝居でOKが出るようにという思いで演じました。

――これまでで一番印象的だったシーンを教えてください。

栞(中村ゆりか)がベッドの下から引きずられるシーンです。動きにインパクトがありましたし、かなりの距離を引きずられているのを見て、私も初めて怖いと思いました。内田理央ちゃんと一緒に「怖いね」と言いながら見た思い出があります。

――クランクインの頃に「皆と仲良くなれたら」と仰っていましたが、キャストの皆さんと仲良くなれたきっかけはありますか。

同じ出演シーンがあると話す時間ができて、そこでお互いのことを知って……と、いつの間にか仲良くなっていました。最終日は私が行くと皆でジェンガをしていて、すごくいい雰囲気だなと。思わず写真を撮りました。

――撮影では滝行にも挑みましたが、いかがでしたか。

すごく良かったです。暖かい日だったので寒くもなく、清々しい気分で楽しめました。滝行は何度かしたことがありましたが、久しぶりにできて嬉しかったです。いつかプライベートでも行きたいと思っていたところだったので、撮影で行けてラッキーでした。

■最終話は「最後の一秒まで油断せずに注目して」

――先週放送の第9話から、キーパーソン役として菜々緒さんが出演されています。共演された感想は。

とても綺麗で、オーラがありました。血色をなくしたメイクをされていたんですけど、あんなに幽霊姿が似合う人がいらっしゃるんだなと。とにかく美しいんです。幽霊の怖さを感じるよりも、美しさに見とれてしまいました。

――歌川言葉(コトハ)を演じるにあたり、お芝居で悩んだことはありますか。

難しい台詞もあったので、どうすれば自然に言えるかなと最初から最後まで悩んでいました。あるとき永山絢斗さんが「そうやって悩むのが醍醐味じゃない」ってボソっと言ってくださったんです。かっこいいこと言う!(笑)と思いながらも「確かにそうだな」とハッとさせられました。その後他の現場に行ったときにも、この台詞どう言おうかなと悩んだときにその言葉がよぎり「ここが楽しむところか!」と思えるようになって意識が変わりました。これからもずっと記憶に残る言葉を頂けたなと思います。

――いよいよ最終話が放送されますが、見どころを教えてください。

コトハは1話から変わらず「どうにかして皆を幸せにしたい」という思いがすごく強い子。お人好しというか、放っておけばいいものでも放っておけないというコトハらしさを最後まで貫いています。最終話では今まで謎だった部分が色々と明らかになり、ラストはすごいことになっているので、最後の一秒まで油断せずに注目して頂きたいです。

■西野七瀬
1994年5月25日生まれ、大阪府出身。2011年に乃木坂46の1期性オーディションに合格し、デビュー。18年12月に乃木坂46を卒業後、女優として活動。翌19年に連続ドラマ『あなたの番です』、20年に『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』、21年に『ホットママ』、『ハコヅメ~たたかう! 交番女子~』に出演。主な映画出演作に『あさひなぐ』(17年)、『孤狼の血 LEVEL2』、『鳩の撃退法』(21年)。『あなたの番です 劇場版』が公開中。