お笑いトリオ・ジャングルポケット(おたけ、太田博久、斉藤慎二)が、13日に年内最後のライブ「ジャングルポケットコントライブVol.4」(ルミネtheよしもと)を開催する。稽古に取り組む3人にインタビューし、同ライブへの意気込みや、おたけと斉藤のコロナ感染の影響で準決勝辞退となった『キングオブコント』、それぞれの活動など多岐にわたって話を聞いた。
――今年4回目の「ジャングルポケットコントライブ」はどんなライブに?
太田:定期的にやっていて、これまではYouTubeの撮影もかねて、今までやっていたネタと新しいネタを半分ずつというコンセプトでやっていました。今回のVol.4は、いいネタができました。新ネタ多めで考えています。
――Vol.4はいいネタができたから急遽やることに?
太田:そうですね。久々にいい設定がそろったネタライブになったので、ぜひ見に来てもらいたいです。
――コロナ前は毎年単独ツアーを開催し、2021年も単独ライブを年4回開催。ライブをすごく大切にされている印象があります。
斉藤:コロナで1カ月仕事を休んだ時期がありました。『キングオブコント』も準決勝辞退となり、コントを披露する場もなかった。もちろん、コロナ禍で誰にでも起きうる話ですが、まさか自分たちがこうなるとは思わなかったです。でも、年内にやれることは精一杯やりたいと思っているので、この舞台を頑張って、来年に向けて今年をいい形で締めくくりたいですね。
おたけ:コロナで2年くらい自粛モードで、今はなんとなく落ち着いてきて、お客さんがほぼ入れる状況になりました。単純に楽しんでもらえればうれしいです。年末ということもありますし、パーティーじゃないですけど、お互い楽しめたら、という感覚で望みたいです。
太田:いろんなことをやらせてもらっていますが、多くの方々が僕らに抱いているイメージはまずコント。そこが軸にずっとあります。年に複数回ライブをやるスタイルになってから、ネタをたくさん作らないといけなくなりました。あるシチュエーションに斉藤が巻き込まれて、僕とおたけがバカで振り回して……というものが、ジャングルポケットっぽさとして定着しつつありますが、ずっとそれをやっていくわけにはいかない。その良さを残しつつ、一皮剥けられないかなと思ってネタ作りでもがいています。その糸口を見つけて、進化したジャングルポケットを見せたい気持ちが強いです。
――Vol.4で披露する新ネタの進化ポイントは?
太田:今までのネタは、“斉藤がどう巻き込まれたら面白いか”がスタートで、僕とおたけは斉藤が困る展開を進めるためのモブキャラに近い存在でした。そうではなく、僕とおたけも、もっとブッ飛んだキャラで斉藤に絡むとか、一歩はみ出した変なキャラになっていいのかなと、広げてみたりしています。今までよりも、さらにネタ作りを工夫しています。
――先ほど斉藤さんが、キングオブコントを辞退したことに触れましたが、ずばり、悔しかったのでしょうか? どういう感情に?
斉藤:う~ん……。当然悔しかったですよ。めちゃくちゃいい決勝でしたし。
――空気階段が話題をさらいましたね。
太田:悔しかったですけど、こればっかりはしょうがないです。いやらしい話、泣く泣く辞退した、という点が来年の追い風になればいいなと。「2021年の雪辱を」みたいなお涙頂戴ストーリーじゃないですけど(笑)。それで、早い段階で斉藤が「来年に向けて新ネタ作ったほうがいいんじゃないか」と提案して、けっこう短いスパンで作っています。この感じで作っているのは久しぶりで、来年の『キングオブコント』に向けてという面もあります。
斉藤:僕らはやっぱりコントが軸。そこから逃げるのは違うかなという感じがあります。
太田:ネタは2本用意していましたけど、今年の決勝を見たら特にそうですけど、コロナからの復帰後すぐの突貫工事でどうにかなる大会ではないと感じていました。そういう面では悔しいと同時に冷静な部分はありました。
おたけ:僕もコロナに感染したんですけど、今のご時世的にあることかなと。
――『キングオブコント』の再挑戦も含め、2022年はどんな年にしたいですか?
斉藤:正直言いますと、ここに来て同期がけっこう頑張っているんですよね。ランジャタイは『M-1』決勝に進出、見取り図も敗者復活で上がってきてもおかしくないし。渡辺直美も海外行くし。同じトリオのジェラードンも『キングオブコント』で決勝に行ったし。今まであまり意識していなかったですけど、うちらは芸能界でいち早く出ていた分、今年は「見返したい」という気持ちが強くなりました。だからこそ、今年やれること、やるべきことはしっかりやりたいです。
太田:毎年同じですけど、まずは『キングオブコント』を頑張りたいです。あとはネタ番組もすごく増えているので、そこで披露できる強いネタを作りたいです。全然違う路線のネタですけど、『有吉の壁』(日本テレビ系)で世間にお見せしたコント「ストレッチャーズ」以来、精彩を欠いているので、「ストレッチャーズ」的なものももう一発作りたいですし、主軸のちゃんとしたコントも作りたい。来年には、今試みていることと、今までの良さを足した良い形が固まってくれたらうれしいです。
おたけ:僕は走り続けているので、できることなら『24時間テレビ』で走りたいです。毎年そこは目標にしています。
太田:去年今年はコロナ禍でトラックを駅伝する、みたいになってはいますけどね。
おたけ:まぁ、1年頑張った人がその場に立てるわけですから。
太田:お前がどんだけ頑張っても、あのラインには到達しないと思うけど、それに匹敵するくらいの覚悟で頑張るということね。
おたけ:そう、何が起きるか人生分からないので。