テレビ東京系で毎週土曜日あさ9時から放送されているウルトラマンシリーズ最新作『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』。地球の平和と「みんなの笑顔」を守るため、未曾有の脅威に立ち向かうヒーロー・ウルトラマントリガーことマナカ ケンゴ(演:寺坂頼我)とエキスパートチーム「GUTS-SELECT」のメンバーの戦いはますます激しさを増し、トリガーは最強の形態「グリッタートリガーエタニティ」の力を使いこなすまでに成長。そしてGUTS-SELECTの移動司令本部でもある対怪獣戦闘艇「ナースデッセイ号」も、金色の龍を思わせるバトルモードに変形し、今まで以上の戦力を得ることが叶った。
『ウルトラマントリガー』の撮影は9月にクランクアップを迎えたが、いよいよ大詰めを迎える『ウルトラマントリガー』をますます盛り上げるべく、今回はGUTS-SELECTの主力戦闘機GUTSファルコンの操縦を担当するナナセ ヒマリ隊員を演じる春川芽生にインタビューを行った。ふだんは口数が少なく沈着冷静な美女で、時おりポツリとつぶやくひと言が周囲の空気を一変させるが、VRゴーグルとコントローラーでGUTSファルコンの遠隔操縦を行う際にはいきなりハイテンションとなり「ファルコンちゃ~~ん!!」と絶叫するクセの強いキャラクターとして描かれるヒマリ隊員。普段は底抜けに陽気で、周囲の雰囲気をパッと明るくさせるような元気の持ち主である春川に、ヒマリ隊員および『ウルトラマントリガー』の魅力を尋ねた。
――春川さんは子どものころ、ウルトラマンシリーズをご覧になっていましたか?
まだ幼かったころテレビで放送していたのを観ていた記憶があるのですが、漠然としていたので、どのシリーズなのか詳しいところまで覚えていないんです。はっきりと作品を認識したのは、『ウルトラマンギンガS』(2014年)にビクトリアンのヒヨリ役で出演(第6、7、15、16話)させていただいたときからです。今回『ウルトラマントリガー』で坂本浩一監督が私をメインキャストの1人に選んでくださって、いっそうウルトラマン、特撮ヒーローというものを身近に感じながら演技をするようになりました。
――以前、坂本監督にインタビューをさせていただいたとき、舞台『NINJA ZONE~RISE OF THE KUNOICHI WARRIOR~』(2018年)で忍者チームをまとめるリーダーを演じ、それがすごく良かったので続編の『NINJA ZONE~FATE OF THE KUNOICHI WARRIOR~』(2019年)では前よりも出番を増やしたとおっしゃっていました。今回のヒマリ隊員役も、春川さんの明るさと頭の回転の速さに期待しての起用だそうです。
ええ!? 私的には一度目の舞台のとき、キャラクター性をうまく出すことができなかったから、もっとキャラをわかりやすくするため出番を増やしていただいたんだと思っていました。坂本監督がそんなことを話されていたなんて……。こういったインタビューの席などで痛感するんですけど、私は普段から演技やキャラ作りについて自信がないんだなって……。坂本監督からうれしい言葉をもらえたので、自信をつけます(笑)。
――キャラ作りといえば、ヒマリ隊員は普段メガネをかけていてクールな雰囲気がありますけれど、普段の春川さんはメガネをかけていたりするのですか。
それほど視力がいいほうではないのですが、メガネとは無縁の生活を送っていました。あのメガネは12本ほどの候補の中から、いちばんクールビューティーっぽく見える、個性的なやつにしようと思って決まったものです。撮影時と同じデザインのメガネはもう手元になくて、あれってもうどこにも売っておらず在庫も残っていないそうなんですね。今回は、できるだけ撮影時に似せたメガネをかけ、写真を撮っていただきました。
――戦闘的なGUTS-SELECTの隊員服を着られたときのお気持ちはいかがですか?
カッコよくて大好きです。こういうユニフォームってずっと着たいと思っていたんです。みんなで一緒のデザインの服を着るというグループへの憧れもありましたし、シンプルに普段は着ることのできないコスチュームを身に着けること自体、ワクワクしますね。
――ヒマリ隊員は普段のクールで口数の少ない姿と、GUTSファルコンを遠隔操縦しているときのハイテンションな姿という極端な変化が持ち味になっていますが、春川さんご自身はどちらのヒマリ隊員に近いのでしょう。
その質問、SNSでもよくいただくのですが、いつも「どっちだろう?」って悩みます。周りからは、GUTSファルコンを操縦するときのノリノリなほうが、素に近いよねってよく言われるんです。でも、私は常にクールビューティーで、ビシッとツッコミを入れる姉御肌……でやらせてもらってるはずなんですけどね(笑)。普段からオーバーな表現をすることがあるので、ハイテンションなヒマリのほうが素に近いかもしれません。
――演じやすいのは、クールとハイテンション、どちらのヒマリ隊員ですか。
素に近いがゆえに、ハイテンションのヒマリを演じるにあたっては、あれ、いまのは演技なのか素なのか?みたいに「境目」がわからなくなっちゃうときがあったかもしれません。むしろクールに一言だけぼそっとつぶやくヒマリのほうがはっきり「演じている」と自覚ができて、やりやすいのかなと思います。
――普段のヒマリ隊員のセリフは、ほぼほぼ「単語」だという印象です。前半エピソードの中で、長いセリフってなかったんじゃないですか。
ははは! ないですね(笑)。台本を読んでも2行以上のセリフはないんじゃないかって勢いで突っ走っています。聞きようによっては冷たく、短いセリフでヒマリのキャラを印象づけようと思っていました。
――ヒマリが操るGUTSファルコンが怪獣と戦う特撮映像は、実際にご覧になっていましたか。
観ました! 怪獣の攻撃をかわしながらきりもみして突き進んでいくファルコンちゃんのCG映像がカッコよくて、とても楽しくなりました。完成映像でも、もっとファルコンちゃんの活躍が見たいから、自分の演技しているカットが出ると「早くファルコンちゃんを映して!」って思う瞬間があったほどです(笑)。