【11:00】日本一長い名前の神社へご参拝
さらに「女綱」の前にあるのが、日本一長い名前の神社。
「飛鳥川上坐宇須多伎比売命神社」と書いて、「あすかかわかみにいますうすたきひめのみことじんじゃ」と読みます。一度聞いたら、ついつい言いたくなるインパクト大のネーミングですよね。
石柱がある所から社殿までは、約200段の石段が続く参道が延びます。急勾配なので、無理は厳禁。体力を温存しながら、ゆっくり階段を登りましょう。
神社の創建ははっきりと分かっていませんが、この場所で皇極天皇(こうぎょくてんのう)の雨乞いが行われた説があり、雨乞いをする踊り「南無天踊り(なもで踊り)」は、今でもときどき披露されています。
「飛鳥川上坐宇須多伎比売命神社」は、村人の間で密かに人気のパワースポット。ひっそりとした境内には、スピリチュアルなムードが漂い、参拝すると強力なパワーをいただけます。ここぞ!というときにぜひ訪れてみてください。
【12:00】「奥明日香さらら」でほっこり優しいランチ
レアな神社でパワーチャージをしたら、お楽しみのランチタイム。「栢森」集落には、ストレス社会に疲れた人におすすめしたい、ステキなお店があるんです!
それがこちら。「奥明日香さらら」は、女性オーナーの坂本さんが切り盛りする農家レストラン。2008年に坂本さんが集落の古民家を購入し、村おこしの一環でオープンさせました。
店内は床の間と縁側がある、昔なつかしい雰囲気。お家の玄関のように靴を脱いで上るので、思わず「おじゃましまーす」と言いたくなります。
荷物を置いたら、畳の上に足を伸ばして、ゆったりと。ほっとする空間でのんびりくつろげるのも、このお店の魅力です。
看板メニューは、明日香村の恵みをふんだんに取り入れた、ヘルシーなお膳「さらら膳」。自家農園で採れたお野菜をふんだんに散りばめ、お味噌汁もお味噌から手作り。なんと蒟蒻は、こんにゃく芋から栽培して、作っているのだとか!
これぞ、地産地消にこだわる「本物」の味。手間をかけ、時間をかけ、工夫を凝らした手作りのお料理には、感動と幸福感がいっぱいです。
【13:00】「奥明日香さらら」で大根もち作り体験
お腹がいっぱいになったら、このまま「奥明日香さらら」で料理体験!
坂本さんの手ほどきを受けながら、一緒に「大根もち」を作ります。
まずは大根をジャカジャカすりおろし、軽く水気を絞って、片栗粉を入れて練り練り……。あとは熱したフライパンに入れて焼いていきます。仕上げに甘辛醤油ダレをかけたら、はい完成。
作り方はいたって簡単だけど、坂本さんがしっかり教えてくれるのが楽しくて!あっという間に時間が過ぎていきます。
【15:00】ディープな絶景スポット「大仁保神社と天空展望台」
続いて向かったのは、「奥飛鳥」の中でも標高が高い場所にある「入谷」集落。途中で車を停めて、村人の営みを感じながら、てくてく歩いて「大仁保神社(おおにほじんじゃ)」を目指します。
神社といえば、何の障害もなく行けるもの。けれども、ここは獣害避けの柵を自分で開けて入る、ちょっぴりユニークな神社です。柵を開けたら、目の前にどーんと現れる大きな鳥居をくぐって、さらに階段を上がっていきます。
ここはあくまでも神社の境内。でも、実は、その先に知る人ぞ知る絶景展望台があるんです。
それが、こちら!境内西側にある天空の展望台です。
「大仁保神社」は標高450mに位置しており、右に二上山、真ん中に葛城山、左に金剛山。そして晴れていれば、明日香村を一望できるだけでなく、あべのハルカスも見えるんです!!
何しろここは、人が少ない超穴場。眼下に広がる大パノラマを楽しみながら、ゆったりとした時間が過ごせます。
【18:00】思わず見とれる!究極の地産地消のイタリアン「Da terra(ダテッラ)」
「奥飛鳥」でたっぷりリフレッシュしたら、次はお腹を満たす番!
夕食をいただきに、明日香村の国の史跡「川原寺跡」そばにある「ダテッラ」へやってきました。
こちらは、2020年3月にオープンしたばかりの古民家イタリアンレストラン。オーナーシェフの中井さんが自ら種を薪き、そこで育てた旬の野菜中心のコース料理をいただけます。
「ダテッラ」は味も空間もすべてがスゴイ!家紋入りの暖簾をくぐると、時代を感じさせる調度品がセンス良く飾られ、食べる前からテンションが上がります。
こちらのお店、なんとテーブルの引き出しを開けると、その日のメニューとカトラリーが置かれているんです!
同じ種類のカトラリーでも、少しずつサイズが違っていて、外側から順に使っていくと、最後にはすべてが無くなる仕掛け。
ただおしゃれで美味しいだけでなく、食べ進めるごとに“ワクワク感”が高まります。
「ダ テッラ」とは、イタリア語で「大地から」の意味。その言葉通り、自家菜園で年間100種類以上の野菜や麦、お米を手塩にかけて育て上げ、お料理に散りばめています。
パスタやパンも、小麦から手作り。自分で作って、自分で料理して、まさに究極の地産地消です。
どれも素材の良さが感じられるものばかりですが、特に印象的だったのが、アーリオ・オーリオのパスタ。小麦の全粒粉を練り込んだ自家製パスタに、ホタテの貝柱・昆布出汁・イタリアの魚醤「ガルム」で戻した「切り干し大根」を混ぜ合わせているのがポイント。明日香村の“大地の実り”がつまった、感動の味わいです……!
<心と体を整える奥飛鳥の旅へ>
大自然の中で自分を開放して、疲れた心と体のバランスを整えて。「奥飛鳥」は「明日からまた頑張ろう」そんなちょっぴり前向きな気持になれる、ステキな場所です。