この『明石家サンタ』に加え、『オレたちひょうきん族』『FNS27時間テレビ』『心はロンリー気持ちは「…」』『あっぱれさんま大先生』『タモリ・たけし・さんまBIG3!世紀のゴルフマッチ』『たけし・さんまの有名人の集まる店』『明石家マンション物語』など、数々の番組で仕事をしてきたさんまとは、知り合って40年以上の関係だ。
改めて、さんまの魅力を聞くと、「『あっぱれさんま大先生』を始めたときからそうなんですが、皆さんに対等なんです。子供だろうが社長さんだろうが芸能人だろうが、一律に同等の目線で接せられる。それで何も忖度なくズバッと言えちゃうというのがすごいなあと思います。人の“ここだな”というのを引き出すんです」と回答。
さらに、「ツッコミは、いいところを引き出して笑いを伸ばしていくことなんだと思うんですけど、今のツッコミは落とすことばかりだと感じています。『違うやろ!』といった言葉はボケを消してしまうような気がしますが、私が勝手に『師匠』と呼んでいる萩本欽一さんは、拾って回していくということをされるんです」と分析した。
■さんまと対等な関係を築く八木亜希子
そんなさんまとタッグを組み続けてきた八木亜希子については、「狙ってこないというか、押し付けないというか、欲がないというところがいいんです。だから『ここで笑いを取ろう』とか『ここで目立とう』とか、そういうことが全くない。(入社)当時、河野景子、八木亜希子、有賀さつきが“3人娘”と言われてましたが、一番のほほんとしてて、屈託のない感じでした」という印象。
それゆえに、「さんまさんに対してフラットに言えて、それが見ててもキツくないので、お互いに信頼し合っているのだなと思います。もう少し年代が下のアナウンサーだったら、さんまさんが『こいつのいいところを出してやろう』という力が働くかもしれないけど、対等な関係だと思います」と、長年の名コンビを評した。
以前、八木にインタビューした際、「さんまさんが不幸話をする人の電話を途中で切ったり、不合格だと言ったりするのを、私が『かわいそう』だって言ってたんですよ。そしたらその生放送が終わった翌週に、三宅さんから『そんなに良い子に見せたいのか? 目の前の人に冷たく思われても、放送を見てる多くの人が納得すればいいんだよ』と言われて。実は、そういう“多くの人が見てフェアであるべき”というテレビの本質というのを、ニュースではなく、この番組から最初に学んだんです」と打ち明けていた。
そのことについて三宅Dに聞くと、「いいこと言ってるね、僕も(笑)」とご満悦の表情を浮かべつつ、「さんまさんがすごいのは、電話を切っても絶対に相手がかわいそうに思われないようにするんです。見ている側が『かわいそうに』と思ったら笑いにならないですから」と教えてくれた。
●三宅恵介
1949年生まれ、東京都出身。慶應義塾大学卒業後、71年にフジポニーに入社し、機構改革に伴い80年フジテレビジョンに転籍。『スター千一夜』『欽ちゃんのドンとやってみよう!』『笑ってる場合ですよ!』『オレたちひょうきん族』『ライオンのいただきます』『ライオンのごきげんよう』『タケちゃんの思わず笑ってしまいました』『FNS27時間テレビ』『心はロンリー気持ちは「…」』『あっぱれさんま大先生』『タモリ・たけし・さんまBIG3!世紀のゴルフマッチ』『たけし・さんまの有名人の集まる店』『明石家マンション物語』などを演出した。現在は『はやく起きた朝は…』『明石家サンタの史上最大のクリスマスプレゼントショー』を担当。著書に『ひょうきんディレクター、三宅デタガリ恵介です』(新潮社)。千代田企画代表取締役、日本大学芸術学部放送学科非常勤講師(22年3月まで)も務める。
■募集要項
ハガキに、寂しい出来事の内容・住所・氏名・年齢・職業・電話番号を明記の上、下記まで。
〒119-0188 フジテレビ「明石家サンタ」係
【締め切り】2021年12月17日(金) 消印有効