女優の柳ゆり菜が26日、自身5年ぶりとなる3rd写真集『女っぷり』(扶桑社 3,000円)を発売する。今作では、フランス映画のワンシーンのような官能美から小悪魔的な美しさ、飾らない素顔のプライベートショットまで、「今の柳ゆり菜」のさまざまな魅力が収められている。
グラビアアイドルとして数々の雑誌表紙を飾り注目を集め、その傍らでドラマや映画にも精力的に出演し、近年は女優業を本格化させている柳。2018年には、第42回モントリオール世界映画祭「World Greats」部門に正式出品された映画『純平、考え直せ』でヒロイン役を務めた。
過去にグラビアの活動を経験し、その後ドラマや映画、舞台で一際輝く芝居を見せている女優も多いが、今回柳に話を聞くことで、その理由の一片がうかがえた。
■フランス映画や邦画の世界観をイメージ
――今作の撮影には「一冊がストーリーになっていて、ドキュメンタリー映画のように撮りたい」と思い、挑んだそうですね。
私が好きなフランス映画や邦画の世界観が混ざっていて、柳ゆり菜を主人公にした映画の1シーンを切り取った場面写真を見ているような写真集になっています。写真集冒頭のカットはフランス映画をイメージしていて、途中の山小屋のカットは邦画のイメージ。映画に寄りの画や引きの画があるみたいに、距離がすごく近くなったり、遠くなったり、色々な角度から切り込んでいます。
――事前情報でフランス映画を意識した作品だとは伺っていましたが、それとはどこか違うアンニュイなカットがあるなと思っていました。それは邦画の雰囲気をイメージしたものだったんですね。
そうなんです。私がいる世界を覗き見しているような感覚になってほしくて。ニット姿でベッドに横たわってるカットは、ストーリー性があるというか、エモーショナルでウェットな感じで撮っていたり、バスタブの入浴カットまでのページは冒頭のカットからのつながりもあったり、一つの衣装ごとにストーリーを感じてもらえたら嬉しいです。
■写真表現の可能性を追求
――柳さんは現在女優として映像表現をされていますが、改めて写真表現をする中で意識していたことはありましたか?
映画の表現に寄せていきながら、写真の静止した状態で何ができるのかという可能性を探れたらと考えていました。
――反対にグラビアの仕事をしていたからこそ、映像表現で生きていると思うことはありますか?
グラビアをやってて良かったなと思うことはたくさんありますし、ある映画で一緒にお仕事させていただいた監督から「グラビアをやってきたことで、心の持ち方や開き方が違う。だから、すごく信用できる」とおっしゃっていただいたことがあって。
女優さん1本でやってこられた方を羨ましいと思う部分もあったので、その時は意外に感じました。私は色々紆余曲折を経て女優をしているのですが、それが経験になって演技に生きているなら嬉しいですし、今までやってきたこと全部が無駄じゃなかったんだと思いました。