『半沢直樹』のような主人公の仲間の役と、本作のように敵対する役。ふり幅の大きなキャラクターを演じることも多いが、俳優としてはどちらがワクワクするのだろうか――。 「どちらも役を生きるといううえでは、変わらないですね。まあ僕の場合、最初は仲間側にいても、いつか裏切る……というパターンもあるので、打ち合わせの段階で『この役はあとあと裏切りますか?』って聞きたくなっちゃうんですよね(笑)。でもヒール役は大事ですよ。物語の対立構造をハッキリさせることで、視聴者の皆さんが主人公に感情移入しやすくなるじゃないですか。その意味で、敵は手強い方が面白いし盛り上がる。やりがいを感じます」。
演出を務める塚原監督とは、日曜劇場『グランメゾン東京』でタッグを組んだ。「あの作品で初めてご一緒させていただいたのですが、とにかくノンストレスで楽しい思い出しかない現場だったんです。打ち上げパーティーの時『またご一緒したいです』って伝えたのですが、またこういった機会をいただけて嬉しかったです」と笑顔を見せると「内容的にもプロットを読ませていただき、残酷な事件とロマンスの融合に惹かれました」とオファーを受けた理由を明かす。
共演者とのセッションも大きな魅力だという及川。「吉高ちゃんは天才です。本番前にあれだけキャッキャキャッキャとスタッフや出演者と談笑しているのに、本番になると一気にスイッチが入るんです。天才だなという瞬間を何度も見ました」と語ると、後藤専務とは、やや対立関係にある弁護士・加瀬賢一郎を演じる井浦新に対しては「物事の掘り下げ方が深い。基本ニュートラルでご自分の色を決めない。だからこそどんな役にもハマるんだろうなと思います」と感想を述べる。
鼻血シーンでも対峙したフリーライター・橘しおり役の田中みな実には「楽屋でご挨拶するときは朗らかな笑顔なのですが、現場に入るとずっと役柄のまま。すごく集中力もあるし、頑張り屋さんだと思います」と評価していた。また過去に共演がある宮崎大輝役の松下洸平とは「今回は全然絡むシーンがないんですよね」と残念そうな表情を浮かべると「珍しく僕に懐いてくれる後輩。しっかり人の目を見て、ちゃんと人の話を聞くいい奴ですよ」と優しい視線を向けていた。
さらに、6話目以降の見どころについて「しつこく付きまとってくる橘しおりとどう決着をつけるのか。さらに後藤が最も隠したかった真実とはなんなのか……そして次の鼻血チャンスはいつなのか……見どころ満載です」とアピールしていた。
1969年10月24日生まれ、東京都出身。 96年、シングル「モラリティー」でアーティストとしてデビュー、“ミッチー”の愛称で人気を集める。主な出演作は、ドラマ『白い巨塔』(03~04年)、『相棒』シリーズ(09~12年)、『半沢直樹』(13年・20年)、『グランメゾン東京』(19年)、『ドラゴン桜』(21年)、映画『スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』(15年)、『七つの会議』(19年)、『引っ越し大名!』(19年)など。
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