――では最後に、井田役の目黒さんは。

グループで活動している姿から、落ち着いていて静かな方なのかなと思っていたのですが、その印象通りでした。先日、役についてじっくりと話す時間があったんですが、僕は目黒くんにもムードメーカーだと思われていたので「実はそんなタイプじゃないんです」と打ち明けたら、「じゃあ、あっくんの役作りをどんな風に考えているの?」と聞かれて。そこから目黒くんが井田の役作りをどう考えているのかという話もできて、「後半はもっとこうしていけたらいいよね」とお互いに確認し合うことができました。

目黒くんは一つひとつのシーンの演じ方をすごく細かく組み立てていて、役について深く考えているところがすごく素敵。真面目な人だというのが伝わりましたし、井田の話し方も原作のイメージそのままだなという印象です。役についてしっかりと話す機会を持てたことで、これからの撮影がより楽しみになりました。

――そんな4人を中心に描かれる青春ストーリーには、どんな印象を持ちましたか。

「いいなぁ~」って(笑)。勘違いが重なって恋愛模様はややこしくなっていきますが、そのねじれていく感じも学生ならでは。楽しそうだな、恋愛している姿が羨ましいなと素直に感じました。

――鈴木さんは4人のキャラクターの中だと誰と一番仲良くなれそうですか。

青木ですかね。いじり甲斐があって絡みやすいのかなと。あっくんも話しやすそうですが、「一番仲のいい友達」という特定の相手を作らないタイプなので、青木とは一対一で話せる関係になれる気がします。

――改めて、あっくんの注目ポイントを教えてください。

あっくんは学年に1人はいてほしい存在で、実際にいるんじゃないかと思えるような親近感を持てるキャラクターです。あっくんなしでは進まない恋愛模様が散りばめられているので、かき乱し方、優しさやおせっかいなところに「いやいや、あっくん!」「あっくんそれはダメ!」とドキドキしながら見てほしいですね。特に後半はがっつり物語を動かしていくポジションにもなるので、自分自身も楽しんで演じています。

井田や青木、橋下さんと比べると「あっくんといえばこう」というキャラクター像が分かりやすくあるわけではないので、監督と話し合いながら、自分の中での解釈を間違えないようにあっくんを作り上げていけたらいいなと思っています。

――ビジュアル面では、マネージャーさんがTwitterで「あっくんはピンクのスニーカーがお気に入りみたい」と仰ってましたがとてもいいアクセントになっていますね。

実は僕も個人的に買いました(笑)。まったく同じものではありませんが、ピンクって意外と使えるんじゃない? って、ポチっとしちゃいました。

――茶髪になって前髪も分けて、イメージチェンジされたことでファッションの楽しみ方も広がりそうです。

黒髪のときは、服が真っ黒だと重たい印象になりがちで。シックに見せたいときはいいですが、僕はあまりドレッシーな格好をしないから色のあるものを取り入れることが多かったんです。でも茶髪になって、黒がまた使えるなと。足元にピンクを入れてみても楽しいし、遊べるポイントが増えそうです。秋冬のファッションとしては、茶髪でちょっと印象が軽い分、ジャケットが合いそうだなとか。そんなことを考えながら、早速秋服・冬服をチェックし始めています。

――今回はTELASAでのスピンオフとしてメイキング映像も収められた『「消えた初恋」学級日誌』も配信されますが、見どころを教えてください。

メイキングからは、役ではなく演じているキャスト4人の関係性や素の部分がリアルに見えるところが面白いと思います。オリジナルのストーリー仕立てで、独立して楽しめるコンテンツになっています。

――最後にあっくんと鈴木さんの似ている部分や似ていない部分を交えて「鈴木仁はこんな人間です!」という自己紹介で締めていただけますでしょうか。

僕はあっくんほど明るく振る舞えるような人ではありません(笑)。誰とでも話せるタイプではありますが、自分からはグイグイいけないのでそこはあっくんとは違うところ。でも、少しおせっかいで、人のことを率先してやりたくなるところはあっくんと似ているかもしれません。まとめると……、鈴木仁、楽しく生きてます!(笑)

■鈴木仁
1999年7月22日生まれ、東京都出身。16年「第31回メンズノンノモデルオーディション」で準グランプリを受賞し、モデルデビュー。翌年ドラマ『リバース』で俳優デビュー。『花のち晴れ~花男 Next Season~』(TBS)、『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ)、『TWO WEEKS』(カンテレ)などに出演し、主な映画出演作は『4月の君、スピカ。』『小さな恋のうた』『のぼる小寺さん』『ジオラマボーイ・パノラマガール』『ブレイブ-群青戦記-』など。20年には『オレステスとピュラデス』で舞台初主演を務めた。今年のドラマ出演作はドラマ単独初主演を果たした『ギヴン』(FOD)のほか、『ホリミヤ』(MBS/TBS)、『お耳に合いましたら。』(テレビ東京)、『僕らが殺した、最愛のキミ』(TELASA)と多数。
■オシドラサタデー『消えた初恋』テレビ朝日系(毎週土曜23:30~)
『別冊マーガレット』(集英社)で好評連載中の同名漫画(原作:ひねくれ渡氏、作画:アルコ氏)を実写ドラマ化する同作。高校生・青木(道枝駿佑)は、思いを寄せるクラスメイトの天使・橋下さん(福本莉子)から借りた消しゴムに井田(目黒蓮)の名前が書かれていたことであっさり失恋。しかしそれを見た井田が勘違いし、青木の親友・あっくん(鈴木仁)も巻き込んで高校生たちの恋と青春は予想外の方向へ向かっていく。
■『「消えた初恋」学級日誌』(TELASAで5週連続独占配信)
道枝、目黒、福本、鈴木らキャスト陣が学級日誌を書きながら撮影の様子を振り返り、印象的な出来事を紹介していくオリジナルスピンオフ。TELASAでは毎週地上波放送終了後にドラマ本編が配信されている。