■『ドラゴン桜』出演で感じた“大きな変化”

――前回マイナビニュースで取材させていただいた時は、『ドラゴン桜』放送中の時期でした。注目度の高い作品でしたが、今改めて振り返ってみていかがですか?

『ドラゴン桜』に出演させていただく前と後では、自分の中でも大きな変化がありました。阿部(寛)さん、長澤(まさみ)さんをはじめとする共演者の皆さんから頂いた刺激はもちろんですが、TBS『日曜劇場』という枠で放送されるドラマを経験させていただいたことはすごく大きかったです。反響はとてもありがたいことなのですが、自分の実力ではなく、共演者の皆さんと、『ドラゴン桜』という作品の影響だったと感じているので、感謝の気持ちを持って、自分の活動で恩返ししていけたらと思っています。

――『ドラゴン桜』の小杉麻里役もそうですし、志田さんがこれまで演じてきた役は、精神的にツラい経験をしていて、演じるのにエネルギーをすごく持っていかれそうですね。

自宅に帰るとエネルギーを使っているのかなと感じることがあります。現場では朝からの撮影でも一日中同じテンションで、「ずっと元気だね」という風に言われることが多いのですが(笑)、家に帰った瞬間に眠たくなるので、すごく体力を使ってるんだろうなと感じます。

――役者の仕事は「別の人の人生を生きること」という風に言われると思うですが、“自分に戻ってきた”と感じる瞬間はありますか?

カメラが回っていない時はすぐに素の自分に戻ることができるので、『ドラゴン桜』では「カメラが回ってる時と回ってない時のギャップが一番大きい」って、共演者のみなさんから言われていました(笑)。ですが、次の日が重いシーンの撮影だと、“あのシーンはどうしようかな……”とずっと悩んでしまい眠れなくなることはよくあります。常にどこかで役のことを考えてしまっています。

■鈴鹿央士、細田佳央太と描く夢

――完全に役を忘れるのは難しいかもしれませんが、“この時だけは他のことを何も考えないくらい幸せだな”と感じるのはどんな時ですか?

いとこの子供が1歳半なのですが、その子と遊んでる時間が一番楽しくて癒されるし、幸せだなって思います。休日はよく一緒に遊んでいます。ちなみに、昨日もお休みだったので遊んでました。

――お話されている笑顔で幸せなのが伝わってきました(笑)。1歳半だと、まだ名前は呼んでくれないくらいですかね?

「彩良って言ってみて」と話すと言ってくれないのですが……昨日、お別れする時に「帰らないで!」って泣かれてしまうので、気づかれないようにこっそり帰ろうとしたら、私の名前を呼びながら歩き回ってる動画が送られてきて! すごくかわいかったです(笑)。

――それはたまらないです(笑)。では最後に、今後実現したい目標を教えてください。

やりたいことはたくさんありますが、その中でも映画を作ってみたいと思っていて。脚本を書いて映画を撮ってみたいというのが一番の夢で、鈴鹿央士くんと細田佳央太くんと3人で監督をして、共同で一つの映画を作りたいという話をよくしています。

――細田佳央太さんも一緒に! 『ドラゴン桜』から青春が続いている感じがして、一ファンとして嬉しいです……。

ありがとうございます(笑)。日常生活において、“この瞬間映画にしてみたい”って思った瞬間があったらメモして、3人で共有してネタ集めしています。それぞれ3人が色んな経験をして、人としても役者としても1人前になった時に実現したいです。

■プロフィール
志田彩良(しだ・さら)
1999年7月28日生まれ、神奈川県出身。2013年よりファッション誌『ピチレモン』の専属モデルとして活動。2014年、短編映画『サルビア』で初主演を務め、女優デビュー。2017年、『ひかりのたび』で長編映画初主演。2021年、TBS系日曜劇場『ドラゴン桜』で小杉麻里役を演じ、大きな注目を集める。そのほか、ドラマ『チア☆ダン』(18/TBS系)、『ゆるキャン△』シリーズ(テレビ東京系)などに出演。