女優の吉高由里子が主演を務める金曜ドラマ『最愛』(TBS系 毎週金曜22:00~)が本日15日にスタートする。『アンナチュラル』や『MIU404』などを手掛けた新井順子プロデューサー×演出・塚原あゆ子というヒットメーカーが仕掛ける本作は、完全オリジナルで挑むサスペンスだ。そんな本作で主演を務める吉高と、共演の松下洸平、井浦新がそれぞれ共演で感じている思いを語った。

  • 金曜ドラマ『最愛』に出演する松下洸平、吉高由里子、井浦新(左から)

本作は、殺人事件の重要参考人となった実業家の真田梨央(吉高)と、梨央の初恋の相手であり事件の真相を追う刑事・宮崎大輝(松下)、そしてどんな手を使ってでも梨央を守ろうとする弁護士・加瀬賢一郎(井浦)が織りなす人間模様が描かれる。

これまで数々の映画やドラマで主演を務めてきた吉高だが、「連続ドラマは1話が始まると、一気に時間が迫ってくる感じがする」と緊張感を持っていることを明かし、「どういう風に伝わるのか、ドキドキしています」と率直な胸の内を語る。今回吉高が演じる梨央は、学生時代は天真爛漫で太陽のような女の子だったが、ある事件によって、自分の本音を心の奥の箱に押し込んでしまったという難役。「いままで等身大で親近感がある役が多かったので、いつもヘラヘラしている私が、若い女社長を演じるなんて照れくさいです」と苦笑いを浮かべる。

そんな梨央に相対するのが宮崎役の松下と加瀬役の井浦だ。吉高は「松下さんは、昨年作品(『東京タラレバ娘2020』)でご一緒したときは3日間くらいの撮影で、もっとちゃんとやれたらよかったと思っていたんです。だからこんなにすぐに共演できてうれしいです。2人の関係性が周囲の人を惹きつけるようになれたらと思っています」と抱負を述べる。

そんな吉高に松下は「とにかく吉高さんはすごい」と脱帽しているという。その理由について「以前共演したドラマは、コミカルで現場も明るかったので、楽しい思い出しかなかった。今回はサスペンスが絡む重厚な作品なので、吉高さんは現場でどんな感じなんだろうと思っていたんです。でも以前とまったく変わらない吉高さんがいました。どんなシリアスなシーンでも、明るく元気で……でもカメラが回ると一瞬で役に入り込める。どんな状況でも魅力に変えてしまうすごいパワーを持っている」と絶賛する。

■井浦新は「ずっと見続けていてほしい人」

一方、10代、20代と共演し、今回で3回目となる井浦に対して吉高は「私の変わらないところや、変わったところも見ている方なので、現場にいてくれるだけで安心します」と絶大なる信頼を寄せていることを明かすと「これから40代になっても50代になっても、60代になってもずっと見続けていてほしい人です」とラブコールを送る。

吉高の発言に井浦は「ありがたいことに、吉高さんが初めて座長を踏んだ作品(『蛇にピアス』)でご一緒させていただいたのですが、今回久々にしっかり向き合ってお芝居をして、出会ったころからの良い意味での変化と、吉高さんだからこその変わらない素敵な部分を感じることができました。本人に話すと調子に乗るので言っていませんが、一緒にお芝居をして感動しているんです」と最大級の賛辞を送る。

なかでも最もすごいなと思ったのは「どんな役でもしっかり自分に引き寄せて消化するので、お芝居をしている感じがまったくしないこと。それはデビュー当時から感じていた」と井浦は語る。本作では、学生時代の梨央と、社会に出てからの梨央では違う顔を見せる役だ。それでも「全然無理して演じているような感じがしない。しっかり役が自分に落ちていっているのが分かる。すごい才能だなと思います。そもそもあった彼女の素敵な部分と、数々の現場を乗り越えて強くなってきた部分が明確に感じ取れて、とても楽しい時間を過ごしています」と目を細めていた。