第1回では、まずIndigo AREAの素晴らしい演奏シーンが観る者を鷲づかみにする。ちなみにシムは、韓国版のドラマ『のだめカンタービレ』でも主人公のピアニスト・のだめ役を演じていたが、「ピアノは小学生の頃に習っていましたが、あまり才能がなかったので、途中でやめてしまいました」と打ち明けた。
「『のだめカンタービレ』でも、自分がすべての曲を弾けるわけじゃないので、どういう感情で曲を演奏するのかを中心に、なるべく自然に弾けているように見えるべく練習をしました。今回はロックバンドのキーボードなので少し違って、頭を動かしたり、ロックっぽいテイストの仕草を考えてやっていきました。でも、自分が実際に上手に演奏できる人ではないので、やってみて改めて楽器の演奏シーンは難しいなと思いました」
演奏シーンでは、柿澤勇人演じるボーカルの陽樹とのコーラスパートのクオリティーにもうなるが、歌についてシムは「コロナ禍になる前はカラオケによく行っていましたが、歌が上手ではないです」としたうえで、「音楽自体は本当に大好きなので、歌うことは楽しいです。今回のIndigo AREAは激しいロックの曲なので、どんなふうにロックっぽさを出せばいいのか、ボーカル指導の先生に相談しながら、一生懸命頑張りました」と語った。
劇中で、ジュニがいつかやりたいことを手帳に記すというシーンがあるが、シムにいつかやってみたいことについて尋ねると「私も音楽が大好きなので、今ボーカルのレッスンを受けています。だからいつかもし機会があれば、音楽活動もやってみたいと思います(笑)」と答え、「めちゃくちゃ恥ずかしいですが」とはにかんだ。
心惹かれる音楽については「すべてのジャンルの音楽が大好きです」という前提のもとで「今はロックにまたハマっています。特に80年代の音楽はやってみたいなと思います。今回も自分がもしロックバンドを組んだら、きっとこんなふうに演奏したんじゃないかなと想像し、お芝居に取り入れた部分もあります。ロックバンドは10代の頃から夢だったので、頑張って練習してチャンスを作って挑戦してみたいです」と夢を語ってくれた。
「日本や韓国に限らず、今後も素敵な作品や魅力的だと感じる役に挑戦していきたい」と言うシム・ウンギョン。今後、ますますワールドワイドな活躍で、いろいろな輝きを見せてくれそうだ。
1994年5月31日生まれ、韓国出身の女優。韓国で『サニー 永遠の仲間たち』(11)で注目され、『怪しい彼女』(14)では百想芸術大賞映画部門最優秀主演女優賞はじめ数々の女優賞に輝く。その他の韓国映画の主な出演作は『新感染 ファイナル・エクスプレス』(16)や『サイコキネシス-念力-」(18)など。日本では『新聞記者』(19)で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞などを受賞、『ブルーアワーにぶっ飛ばす』(19)でも高崎映画祭最優秀主演女優賞を受賞。『7人の秘書』(20/テレビ朝日)、『アノニマス ~警視庁“指殺人”対策室~』(21/テレビ東京)などドラマにも出演。
(C)NHK スタイリスト:島津由行 ヘアメイク:Hair/shuco(3rd) Make/MICHIRU for Yin and yang(3rd)