同回では、大阪の造幣局で、ディーン・フジオカ演じる五代友厚と、いよいよお互いに名前を名乗って対面するシーンも描かれた。栄一は、五代にこれまでの苦労をぶちまけつつ、カンパニーを立ち上げて日本の商業を魂から作り変えたいという五代の話に共感する。また、五代から「おはんのおる場所も、そこでよかとか?」と言われ、ドキッとする。

吉沢は、連続テレビ小説『あさが来た』(15)以来2度目の五代役を演じるディーンについて「ディーンさんは同じ役を同じ大森美香さんの脚本で演じられているので、五代という役が染み付いている感じを受けます。ディーンさんでもあるし五代さんでもあるというか、2人の人柄がすごく共存している感じがします。そこは共演していても気持ち良いですし、すごく魅力的です」と称賛する。

また、今後の展開について「今までは、自分が相手にこうしたいと思ったことを、当人にぶつけるという、その人と栄一のバトルだったものが、だんだん有名になっていくことで、栄一プラス相手プラス大衆というか栄一の動きを見る第三の視点みたいなものが増えていくと思います」と紹介。

「『こいつはただの理想を語っているだけのやつだ』という人も出てきますし、そういう意味で、栄一がより人間らしくというか、より生々しくなっていくのかなと。でも、夢にギラギラしている感じは、やっぱ生涯続いていくものだと思うので、いろんな方向に折れたりもしながら、ずっと夢は持ち続けている人なんだろうと思います」と語った。

これからが渋沢栄一の正念場。今後、新政府を離れ、商才を見せていくであろう栄一に注目したい。

■吉沢亮(よしざわ・りょう)
1994年2月1日生まれ、東京都出身。2009年、「アミューズ全国オーディション2009」で審査員特別賞を受賞しデビュー。『キングダム』(19)で第43回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞。2021年のNHKの大河ドラマ『青天を衝け』で主演を務める。 主な映画出演作に、『銀魂』シリーズ(17、18)、『リバーズ・エッジ』(18)、『東京リベンジャーズ』(21)など。