――悪の女王フローデワルサ役で小林幸子さん、そして純烈ジャーの司令官・御前川清役で前川清さんという、歌謡界の大御所お2人が「特別出演」されたのも映画に彩りを与えてくれました。お2人の出演について、どんなことを思われましたか。
酒井:やはり、出ていただけると聞いたときはうれしかったですよ。よくぞ快くお引き受けしてくださったと、感謝しています。前川さんは最初、台本も読まずに「純烈のためならどんなことでもやるよ」と、優しく言ってくださいました。幸子さんも同じく、悪の女王役をノリノリで演じられてね。お2人が現場で、能動的に「ああでもないこうでもない」と言いながら、いろんなアイデアを出して役を演じてくださっているのを見たときは、思わず「やってしまったなあ……」と思いましたし「なんか……すみません」という気持ちにもなったものの(笑)、ずっと感謝、感謝の思いしかなかったですね。
――御前川清が店長を務めるスーパー銭湯の従業員・康助役で、ハリケンイエロー/尾藤吼太として白川さんと共に悪と戦ったことのある山本康平さんや、岩永洋昭さん、松本享恭さん、白又敦さん、栄信さんといった「仮面ライダーシリーズ」のOB俳優さんたちが出演されているのも見どころですね。
小田井:特に、康平くんの役柄はすごくインパクトがありましたね。
後上:なぜかアイパッチをしている垢すり職人という(笑)。
白川:前川さんと共演するにあたって、康平がすごく緊張していたのが印象的でした。あのとき、前川さんから直々にアドバイスをしてくださってね、そのやりとりがすごく新鮮に見えました(笑)。
酒井:前川さんと康平くんのやりとり、面白かったなあ。
小田井:康平くんが前川さんのアドバイスを聞いて「ハイ! ハイ! そうですね!」って返事して、じゃあもう一度やってみようかってカメラが回ったら、さっきの芝居とまったく変わってなかった(笑)。
酒井:あのときはさすがに、康平って日本のプロ俳優の中でいちばんカンが悪いんじゃないかって思ったね(笑)。
――スーパー銭湯、温泉が舞台なだけに、みなさんお風呂に入られるシーンが多かったですが、映画で裸になることについてはいかがでしたか。
後上:ぜんぜん抵抗はなかったですよ。純烈として活動するときも、ワイドショーの密着取材などで、みんなでお風呂に入っているシーンを撮りたいって言われることが多く、ふだんからパンツ一枚、あるいは腰タオル一枚でカメラに映ることも多いですから。
酒井:みんな、手慣れた感じで脱いでいきますよね(笑)。
小田井:じゃあ裸になって……と言われる直前から「はい、わかりました!」って脱ぎ始めるね。
酒井:なんなら、肌色パンツなしでもぜんぜん大丈夫ですよとか(笑)。いつもそんな感じでしたからね。
――酒井さんや小田井さんは現役ヒーロー時代と比べ、ご立派なたたずまいになられましたが、白川さんは今でもスリムで筋肉質なボディを維持されていて、さすがでしたね。
白川:いや~、確実に年を経ていますから。自分の身体を画面で見るとガッカリしますよ。でも、アクションシーンではずいぶん久しぶりだったはずなのに、意外と動けているなって自分で思いましたね。足なんかも、思っていた以上に上がったなって(笑)。
酒井:白川さんと後上さんは、純烈ジャーのスーツもちゃんと入りますからね。僕と小田井さんには、あのスーツは入らない。僕ら4人がスーツ着てマスクを取っているシーンがあるんですけれど、僕ら2人は下半身まで着ていません。下はふつうのズボンです(笑)。
――それでは、映画『スーパー戦闘 純烈ジャー』のおすすめポイントを語ってください。
酒井:僕のおすすめは、純バイオレットに変身すると「細くなる」ところです。総体重は変わっていないのですが、変身後はお腹がへこんでいるようにも見えます(笑)。体型がまるで別人のように変わるのが純バイオレット最大の見どころでございます。
小田井:僕の場合は、ステージでのMCと同じように「関西弁」で芝居をしているところです。映画をやるにあたり、僕としては「標準語」で行きたいと佛田監督にお願いをしていたんですよね。標準語のほうが、役を演じている、芝居をしている雰囲気が強く出ると思いまして……。でも「今回はどちらかというと普段と同じような雰囲気で行きたい」と説明され、納得したんです。せっかく関西弁でやるのなら、逆に演技をしていないと思われるくらい、自然な感じをお見せするよう心がけました。
白川:僕はアクションシーンをおすすめします。今から約20年前、カブトライジャー/一甲を演じていたころに比べたら勢いのようなものはなくなっていますけど、懐かしい「スーパー戦隊」の撮影現場に戻ってきて、当時と同じアクション監督の竹田道弘さんの演出で立ち回りをさせていただいたのが、すごくうれしかったことでした。竹田さんはあのころと変わらず、自分のいい部分をわかってくれていて、すごく楽しい撮影でしたね。
後上:これまで純烈のステージに立っていて、みんなが元ヒーローな中で僕だけ「元大学生」みたいな“落とし方”をしていましたが、このたびついに、僕もヒーローに変身できて、とても喜びを感じています。3人がファンのみなさんから「変身ポーズしてください」とリクエストをもらうたびに、僕だけ変身ポーズがないのが寂しかったのですが、とうとう僕にも変身ポーズができました。映画ではぜひ、後上翔太の変身シーンに注目してください。
――さまざまな娯楽要素が満載されたこの映画『スーパー戦闘 純烈ジャー』ですが、大評判をとったあかつきには「続編」の製作も夢ではないのでは? と期待できそうです。リーダーの酒井さんとしては、もしも『純烈ジャー』がシリーズ化されたら、どんなことをしたいですか?
酒井:いつになるかわかりませんけど、ありますよ、夢が! ここで言っちゃおうかな。ぜひとも演歌界の大御所「北島三郎」さんをお迎えして、純烈ジャーを助けにくるヒーローになってほしいと考えています。色はやっぱり黒でしょうね。名前は「キタサンブラック」!!
一同:(爆笑)
酒井:これが今の段階での、私の夢です。まずは、純烈が全力で温泉の平和を守るヒーローになった映画『スーパー戦闘 純烈ジャー』の応援を、みなさまどうぞよろしくお願いいたします!