牛丼といえば手ごろな値段でおいしく、お腹にもたまるお馴染みのファストフードですね。ふかふかの牛肉に、歯ごたえと甘みを演出してくるタマネギ、それらをしっかり受け止めてくれお米の素晴らしいコンビネーション。各チェーンは海外展開を進めるなど国際的に見ても知名度の高い日本の料理といえるんじゃないでしょうか(いや、いえないだろう)。

新型コロナウィルスの流行のせいで外食産業としては苦しくなる一方で、テイクアウト向きでもあるのが牛丼。ステイホームの強い味方です。今回はそんな牛丼を改めて食べ比べてみてリポートしてみようと思います。

リサーチしてみたのは

・すき家の「牛丼(並)」
・吉野家の「牛丼(並)」
・松屋の「プレミアム牛めし(並)」

の3点です。

  • (左上から時計回りに)すき家、松屋、吉野家

「すき家」は、なか卯やCoCo'sなどを傘下に収めるゼンショーホールディングスが母体の、国内に1,940店を構える全国チェーン。牛丼業界での売り上げシェアの半数近くを持つ"王者"です。

「吉野家」は、1899年創業の老舗牛丼屋さんで、国内に1,186店舗を展開。吉野家の牛丼を「吉牛」と略すけど、ほかのお店の牛丼は略語がないのを考えるとやはり風格が違いますね。

「松屋」は、国内に955店を展開する全国チェーン。「牛丼」ではなく「牛めし」という名称が用いられています。また関東では基本「プレミアム牛めし」がスタンダード商品なので、松屋だけランクが上の商品をチョイスしているというわけではなりません。悪しからず。

それぞれのスペックは!?

■すき家

  • 価格は350円

重さは385g (内訳 : お肉85g、タマネギ14g、ご飯286g)。
カロリーは733 kcal。

■吉野家

  • 価格は352円

重さは322g (内訳 : 肉58g、タマネギ17g、ご飯243g)。
カロリーは635kcal。

■松屋

  • 価格は380円

重さは344g (内訳 : お肉60g、タマネギ31g、ご飯253g)。
カロリーは661kcal。

全体の量の多さでは、すき家がトップ。そして価格も最安。「安くて、量がある」という部分で客層のニーズをもっとも満たしているという事実が王者の人気の理由かもしれませんね。

具材を比較!

牛丼を構成する要素は、各社で差はなく牛肉、タマネギ、お米のみです。実にシンプル。でも比べてみるとそれぞれの特色が見えてきました。

牛肉

  • (左から)松屋、すき家、吉野家

すき家……赤身と脂肪の割合は、やや赤みの割合が高い
吉野家……肉自体の一切れがやや小さい印象で、縮れた印象
松屋………赤身と脂肪の割合は、やや脂肪の割合が高い。肉の一切れが大きい

この項目で特徴的だったのは、吉野家のお肉です。カットする方法のせいか、出来上がりが縮れ気味で、その分食感がやわらかく感じました。また中でもっとも牛肉の味を強く感じたのも吉野家でした。

タマネギ

  • (左から)松屋、すき家、吉野家

すき家……もっとも厚みがなく、タレの色が濃い
吉野家……やや厚めで、タレの色が薄い
松屋………もっとも厚みがある

タマネギで見られたのは、やはり厚みからくる歯ごたえの違いです。松屋はもっとも厚くシャキシャキとした歯ごたえを残しています。すき家は、薄めなこともありタマネギの個性よりもタレとのコンビネーションが魅力、一方で滲みこんだタレの色が薄かった吉野家は、タマネギ自体の甘さが感じられました。