ベンチマークでこの荒ぶるハイスペックマシンのパワーチェック

ゲーミングモデルで一番気になるのは、そのパワーだろう。ベンチマークによりそうした部分をチェックしていく。項目によっては、先ほどの「AURA Creator」によって「サイレント」「パフォーマンス」「Turbo」と3パターンで計測しているので比較してみてほしい。

PCの総合力をチェックする「PCMark 10」では、3種の稼働モードそれぞれのスコアを掲示する。総合スコアでは結構な差が出たが、どのモードでもPCを利用するには十分なスペックがあるとわかる。

総合スコア
サイレント 6361
パフォーマンス 7136
Turbo 7222

さらに詳細を見ていこう。アプリケーションの起動やブラウザーの処理速度を示すEssentialの結果は以下の通り。モードによる差は大きくはなく、サイレントでも十分高い。

Essential
サイレント 9892
パフォーマンス 10043
Turbo 10071

WordやExcelなどのビジネスで使うタイプのアプリケーションの処理能力を示す「Productivity」では、多少差が出てきているがすべて高レベルな結果が出た。

Productivity
サイレント 8741
パフォーマンス 9894
Turbo 9952

画像や動画の処理、3Dグラフィックス機能を示す「Digltal Contet Creation」では、各種モードでかなり差が出てきた。とはいえサイレントでも十分利用できるほどのスコアである。

Digltal Contet Creation
サイレント 8077
パフォーマンス 9923
Turbo 10200
  • PC Mark10のパフォーマンスでの結果画面

CPUのパワーをチェックするCINEBENCH R23でも、3種のモードそれぞれの結果を掲載する。各種モードにおいては、コア単体だと誤差レベルの違いであったが、CPUの総合だとかなり違いがある。スコアランキングでは、Intel Core i7-1165G7クラスに匹敵するほどの位置を占めていた。

CINEBENCH R23
CPU総合 CPUコア単体
サイレント 9751pts 1365pts
パフォーマンス 11581pts 1498pts
Turbo 12561pts 1486pts
  • CINEBENCH R23のパフォーマンスでのスコア

CrystalDiskMark 8.0.2でストレージ速度を計測。結果は以下の画像のとおり。3種のモードで差が出る項目があった。

  • サイレントでのスコア

  • パフォーマンスでのスコア

  • Turboでのスコア

一番気になるゲームにおけるパワーをチェックするため、MMORPG「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト」を走らせよう。設定はグラフィック設定が「最高品質」、解像度が「1920×1080」、表示方法はディスプレイが高解像度のため「ウインドウ」で行なった。

ドラゴンクエストX ベンチマークソフト
スコア 評価
サイレント 5851 快適
パフォーマンス 13372 すごく快適
Turbo 13316 すごく快適
  • ドラゴンクエストX ベンチマークソフトにおけるパフォーマンスでの結果

次のゲーム系ベンチは「ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ ベンチマーク」。画質が「最高品質」、解像度が「1920×1080」、画面モードが「ウインドウ」。

ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ ベンチマーク
スコア 評価
サイレント 8604 非常に快適
パフォーマンス 13741 非常に快適
Turbo 14512 非常に快適
  • ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ ベンチマークのパフォーマンスでの結果

このあたりのライトなゲームであれば、どんなモードでも快適に動作してくれそうである。

オフラインでヘビーな3Dゲームベンチマークである「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」によるスコアを見よう。設定は、画質が「高品質」、解像度が「1920×1080」、画面が「ウインドウ」。

FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION
スコア 評価
サイレント 3150 普通
パフォーマンス 7648 快適
Turbo 7964 快適
  • FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITIONのパフォーマンスでのスコア

モードによりかなりの差が出ている。サイレントでも十分に遊べるであろうが、快適さを考えるとパフォーマンス以上でプレイしたい。

次なるオフラインゲームベンチは「STREET FIGHTER V ベンチマーク」。設定は、ディスプレイ解像度を「1920×1080」、「フルスクリーンモード」、画質設定が「最高」。この最高設定で3つのモードを計測したが、どれもFPSはカンストの60.00FPSとなり、評価が「PERFECT」であった。

  • 「STREET FIGHTER V ベンチマーク」のスコアはどのモードでもパーフェクトに遊べる結果に

最近配信されたばかりの「PHANTASY STAR ONLINE 2 NEW GENESIS CHARACTERCREATOR」ベンチマークでもチェック。こちらは、最新ベンチマークらしく画面サイズをディスプレーにマッチした2560×1600ドットに設定できる。そのほかの設定は、グラフィック設定が「ウルトラ」、表示は「フルスクリーン」。最高設定である。

PHANTASY STAR ONLINE 2 NEW GENESIS CHARACTERCREATOR
スコア 評価
サイレント 5277 標準的な動作が見込める
パフォーマンス 15167 快適に動作すると思われる
Turbo 16827 快適に動作すると思われる
  • PHANTASY STAR ONLINE 2 NEW GENESIS CHARACTERCREATORをパフォーマンスで走らせた時のスコア

サイレントでもプレイするのに支障はなさそうだが、オブジェクトやエフェクトが増加した場合のことも考えるとパフォーマンス以上で遊びたいところ。

3Dグラフィックス能力をヘビーな環境でチェックできる「3DMARK」。こちらで、「Time Spy」と、4K環境の「Time Spy Extreme」を走らせる。ゲームパフォーマンス予測として「Battlefield V」の1440p Ultraも見ておこう。

Time Spy
スコア ゲームパフォーマンス予測
サイレント 3575 35+FPS
パフォーマンス 8415 85+FPS
Turbo 9243 90+FPS
  • Time Spyのパフォーマンス使用時のスコア

Time Spy Extreme
スコア ゲームパフォーマンス予測
サイレント 1669 35+FPS
パフォーマンス 4430 85+FPS
Turbo 4768 95+FPS
  • Time Spy Extremeのパフォーマンス使用時のスコア

最後に「3DMARK」の「CPUプロファイル」のスコアを下に掲示しておく。

  • CPUプロファイルのサイレントでのスコア

  • CPUプロファイルのパフォーマンスでのスコア

  • CPUプロファイルのTurboでのスコア

ベンチマークの結果を見ていくと、各種モードによりGPUに対して大きく作用するようである。自分の利用シーンに合わせて、細かく切り替えていきたい。

モバイル利用も不可能ではないハイスペック

ここまで紹介したように、Zephyrus M16 GU603HRは使いやすさとハイスペックをあわせ持ったハイエンドなゲーミングノートだ。価格はそれなりに高価になってしまうが、家でデスクトップPCレベルのメインマシンとして使えるうえ、バッテリー駆動時間が長めでフットプリントもさほど大きくないため約2kgを持ち運べるバッグがあればモバイルでの利用もできることを考えれば、それだけの価値があると言えるだろう。ゲーミングノートとしては現状イチオシレベルのマシンなので、こうしたモデルを求めていた人はぜひとも購入を視野に入れておいてほしい。