鈴木演じる主人公・喜多見のことは「やっていることはすごく無茶。結果、人が助かっているのでいいけれど、みんなが『何やってんだ!』と怒るくらい無茶なのは僕でもわかります。でも、彼の気持ちが強いから、ほかの人たちがついつい動いてしまい、周りの人たちを変えていくという特殊な人」とし、「音羽先生自身もすごく刺激を受け、今、自分がやっていることは果たして正しいのだろうか、となっていきます。正直同僚にいたら嫌ですけど、彼のような超人みたいな人が医療現場にいてくれたらすごいパワーを発揮するのかなと思います」と語った。

そんな喜多見を演じる鈴木とは、NHK連続テレビ小説『花子とアン』で共演経験はあるもののガッツリ共演するのは今回が初めて。「本当にストイックです。危険を顧みず災害現場に行って冷静に医療行為をするスーパードクターを演じるにあたって、ものすごく準備をされていて、体の構造など全部把握している。そのくらいストイックにやられていて、手術もできるのではないかというくらいです」と鈴木の役作りに感嘆。

「医療モノは吹き替えでプロの方が手元をやることが多いですが、今回は全部自分たちがやっています。鈴木さんは全部できているので、僕たちもわからないことがあったら鈴木さんに聞いてしまいます(笑)。本当にすべてちゃんと準備して勉強してやられているので現場で引っ張ってもらっています」と続け、その姿勢に刺激を受けていると話した。

医療シーンの所作はビデオなどを見て勉強しているそうで、鈴木から「次に撮るシーンでやる手術の動画が見つかったから共有しておくね」とLINEで動画が送られてくることも。「体の中が映っている動画で、ちょうど食事中だったのでそのときはすぐ閉じました(笑)」と話した。

そんな鈴木とのバディについて「相性いいと思っています」と手ごたえ。「すごく頼れるお兄ちゃんで、チャーミングな面もある。集中するところでは自然と2人で現場の空気を締める感じがあり、いい作品を作ろうという思いは一致している感じがあります」と述べた。

現場の雰囲気は、「亮平くんも含め和気あいあいと冗談を言い合いながらやっています」とのこと。「TOKYO MER」チームはそのほか、中条あやみ、菜々緒、佐野勇斗、小手伸也、フォンチーが演じているが、チームワークは「すごくいい」と言い、「楽しいときは楽しく、大変なときは集中してやっています。年齢が近いわけでもないし、個性もバラバラですが、すごくいいチームだなと感じています。僕の役的に、そんなにみんなとキャッキャする役ではないので、ほどほどの距離はとりつつですけど」と話した。

「TOKYO MER」チームとのシーンだけでなく、厚生労働大臣・白金眞理子(渡辺真起子)、厚生労働省医政局長・久我山秋晴(鶴見辰吾)とのシーンも多い。官僚チームのシーンについて、賀来は「医療現場のシーンに比べたら楽だなと感じてしまいました(笑)。ただ芝居するだけでこんなに楽に感じるんだって初めて思いました」と心境の違いを告白。それだけ医療シーンは大変なようだ。

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