NHK大河ドラマ『麒麟がくる』(20年)、『#リモラブ ~普通の恋は邪道~』(日本テレビ 20年)『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』(TBS 21年)、そして7月9日に公開を控える映画『東京リベンジャーズ』(21年)など話題作に続々と出演し、着実にキャリアを積み上げている俳優・間宮祥太朗。テレビ朝日系新木曜ミステリー『IP~サイバー捜査班』(7月1日スタート、毎週木曜20:00~ ※初回2時間スペシャル 放送後TELASAでも配信)では、裏の顔を持つ元エリート刑事・多和田昭平(たわだ しょうへい)を演じる。

そんな間宮には、共演者の佐々木蔵之介、福原遥が絶賛する役者としてのある特技が。その特技に気付くきっかけとなった16歳のある“試練”や、20歳で流した涙、日常を楽しく綴った投稿で注目を集めるSNSへの思いを聞いた。

  • 俳優の間宮祥太朗 写真:テレビ朝日提供

    俳優の間宮祥太朗=テレビ朝日提供

――共演者の佐々木蔵之介さんから「めちゃくちゃ速い」、福原遥さんからも「なんでそんなに速いんですか」と羨ましがられるほど“セリフ覚えが速い”と言われている間宮さんですが、ズバリ、なぜ速いのか秘密があれば教えて頂けますか。

自分でも分からないんです。ただ今回も福原さんにツッコまれて詳しく話しているうち、「僕ってめちゃくちゃ速いんだな」と改めて気付かされました。

――これまで、速いという自覚はなかったんですか?

自覚はありました。一番最初に速いのかもしれないと気付いたのは、16歳くらいのとき。初舞台のお仕事で、マネージャーから「明日までに、自分の出ているシーンのセリフと相手のセリフをすべて覚えて来なさい。舞台ってそういうものだから」と台本を渡されたんです。後からマネージャーと話すと、僕が「どれくらい努力できる人間なのか」を試したかったらしくて。「舞台ってそういうものだから」なんて、今なら「そういうものじゃねーよ」って言い返せるんですけど(笑)。

当時の僕は何も分からないので、「なにくそ!」と全部覚えて行きました。翌日マネージャーも、自分で言ったのに「どれだけ頑張っても、半分覚えられるかどうかだと思ってた」と、すごく驚いていて。「明日までに」という期限はもちろん大変だったんですけど、覚えること自体はそこまで大変でもなかったので、もしかしたら速いのかなと初めて感じました。

――マネージャーさんも「セリフを覚えるのも速いし、根性もある」と、間宮さんにハッとさせられたんじゃないでしょうか。

マネージャーがどう思ったかは詳しく聞いてないので知らないんですけどね(笑)。試練を与えられていたんだと思います。

――そんな間宮さんのように、今回演じる多和田にも新人時代がありました。解剖医の先生から「『はじめてのかいぼう大号泣SP』の頃もあったよね」とからかわれる場面がありますが、間宮さんには、このお仕事を始めてから「初めての大号泣」といった思い出はありますか。

お芝居以外で泣いたのは、1回しかないんじゃないかな。20歳くらいのときに『飛龍伝』という舞台の千秋楽で泣きました。

――「感極まって」という涙ですか。

ラストシーンで、自分の演じていた役がすごく感情的になる場面があったんですけど、お芝居で泣いて、そのままカーテンコールでも涙が止まらなかったんです。

――たくさんのお仕事をされているなかでその1回だけということは、達成感や手応えが特別に大きい舞台だったということでしょうか。

そうですね。作品も共演者もすべてが素晴らしくて。達成感もすごくあったし、観客への手応えもありました。