現役最速クラスの性能を持つ“Snapdragon 888”を搭載

ROG Phone 5はSoCに現役最速クラスの“Snapdragon 888”を採用。オクタコアで動作クロックは2.84GHz、GPUにはAdreno 660が内蔵されている。メモリはLPDDR5が16GBと大容量だ。

ここからはベンチマークテストを実行するが、ROG Phone 5にはROG Phoneシリーズでおなじみとなっているゲーム専用の「Xモード」が用意されている。ベンチマークは、このXモードをオンとオフ両方で測定した。Xモードがどの程度性能に影響が出るのかも合わせてチェックしてもらいたい。

  • 初期設定でAirTriggerの設定を済ませておけば、本体下部を強く握るだけで側面が赤く光り、Xモードに切り替わる

  • 通常時の画面と、Xモード有効時の画面。Xモード中は壁紙が赤みかかったモノに変わり、アイコンの周囲も赤くなる

まずは、「AnTuTu Benchmark v9.0.7」の結果だ。Xモード有効時は82万2,101という強烈なスコアを出した。前モデルのROG Phone 3から約30%スコアの上昇を果たしている。現在Androidスマホとしてトップクラスの性能と言っていいだろう。なお、Xモードを無効化すると81万4,040と約1%ほどスコアが落ちたが、それでも十分過ぎるほど高性能だ。

  • AnTuTu Benchmark v9.0.7の結果(Xモード有効時)

  • AnTuTu Benchmark v9.0.7の結果(Xモード無効時)

このほか、CPUの性能を測定する「Geekbench v5.4.1」、3D性能を測定する「3DMark(Wild Life)」、総合的な性能を測定する「PCMark」も実行した。

  • Geekbench v5.4.1の結果(Xモード有効時)

  • Geekbench v5.4.1の結果(Xモード無効時)

  • 3DMark Wild Lifeの結果(Xモード有効時)

  • 3DMark Wild Lifeの結果(Xモード無効時)

  • PCMark Work 3.0の結果(Xモード有効時)

  • PCMark Work 3.0の結果(Xモード無効時)

PCMarkのモニタリングデータを見ると分かるが、Xモード有効時はCPUが常に高いクロックで動作していることが分かる。これが高いスコアに繋がっている。もちろん、その分、発熱は大きくなり、バッテリー消費も激しくなる。プレイするゲームはバッテリ状況を見て使い分けるのがよいだろう。

ゲームプレイを快適にする「AirTrigger 5」

ROG Phoneシリーズと特徴と言える、本体右側面の左右に搭載された超音波タッチセンサー「AirTrigger」も引き継がれている。コントローラにおけるLボタン、Rボタンに相当する機能で、画面内のタップ箇所を自由に割り当てられる。ROG Phone 5では「AirTrigger 5」となり、水平や垂直スライド動作を割り当てられるほか、それぞれのタッチ部分をさらに2分割するデュアルパーティション機能も搭載。これを利用すれば、かなり複雑な動作もAirTrigger 5に割り当てが可能だ。

  • 右側面の両端にあるAirTrigger 5。凹凸部分をタッチすると動作する

  • 画面内のタップする箇所をAirTrigger 5に割り当てるだけと使い方は簡単。ゲームごとに設定は保存できるのも便利

ゲームをプレイする上で便利なのが「GAME GENIE」だ。ゲーム中画面の左端から右へとスワイプすると表示される機能で、通知や着信をオフにしたり、リフレッシュレートの変更、ゲームの録画も行える。AirTrigger 5の設定もここから呼び出す形だ。このほか、特定の動作を記録し、再生できる「マクロ」機能も備わっている。

  • ゲームプレイを快適にする機能が詰まった「GAME GENIE」

また、背面のROGマークのLED設定やパフォーマンス設定が行えるアプリとして「Armoury Crate」も用意されている。ゲームごとにパフォーマンス設定できるのが便利なところだ。

  • ROGマークのライティング設定が行える「Armoury Crate」

  • 超省電力に設定すれば、パフォーマンスは制限されるがバッテリ消費を抑えられる

  • ゲームごとにパフォーマンス設定を行える

メインカメラは6,400万画素の広角カメラ

ゲーミングスマホではあるが、アウトカメラは6,400万画素の広角カメラ(メインカメラ)、1,300万画素の超広角カメラ、500万画素のマクロカメラの三眼仕様。メインカメラにはソニーのイメージセンサー「IMX686」が採用されている。また、インカメラも2,400万画素と高画質だ。

  • 6,400万画素のメインカメラ、1,300万画素の超広角カメラ、500万画素のマクロカメラのトリプル仕様

  • メインカメラでの撮影サンプル。曇りの日にデフォルト設定で撮影した。自然な色合いになっている印象だ

  • 同じ場所で超広角カメラに切り替えて撮影。広く撮影できるが画素数は落ちる

  • インカメラで撮影。おっさんを自撮りするには2,400万画素は高画質すぎる……

ROG Phoneと言えば充実の周辺機器

ROG Phoneシリーズは、コントローラなど周辺機器が充実しているのも特徴だ。ROG Phone 5用として注目したいのは、外付け冷却ファンの「Aero Active Cooler 5」だ。前モデルまでは標準付属していたAero Active Coolerだが、今回からは別売りとなった。

  • 「Aero Active Cooler 5」。5月28日発売で予想実勢価格は5,980円

CPU温度を最大10度、表面温度を最大15度低下させると長時間でも安心してゲームをプレイできるようになるのが最大の特徴だが、今回から2つのボタンが追加。画面内のタップする箇所を自由にボタンに割り当てが可能だ。AirTrigger 5と組み合わせることで、かなり複雑な操作を簡単に行えるようになるのが魅力。

  • 左側面中央の専用コネクタを装着する。今バージョンでは背面に2つのボタンが追加された

  • AirTrigger 5と同じく、GAME GENIEでボタンへの割り当てを決められる

例えば、PUBG Mobileであれば移動しながらジャンプして敵に照準を合わせて撃つ、といった画面タッチだけでは難しいアクションもスムーズに行える。タッチする部分が多いゲームほど優位に進められるようになると感じた。

  • スタンドが備わっているのも便利

また、冷却効果を確かめるべくAnTuTu Benchmarkを2回連続実行した直後の背面中央部の温度をサーモグラフィーのFLIRでチェックしてみた。標準の状態では43.8度だったが、Aero Active Cooler 5を装着した状態では28.1度まで低下。ほぼ公称通りの結果となった。

  • 標準状態では43.8度

  • Aero Active Cooler 5を装着した状態では28.1度

スマホでもコントローラでゲームをプレイしたい派にピッタリなのが「ROG Kunai 3 Gamepad」だ。Nintendo SwitchのJoy-Conスタイルのゲームコントローラ。Bluetooth接続のワイヤレスコントローラとしてROG Phone 5と接続することも、本体の両サイドに装着することも可能だ。コントローラに対応したゲームなら、何の設定も必要なくそのままプレイが可能。非対応のゲームでもGAME GENIEで各ボタンに動作を割り当てができる。

  • 「ROG Kunai 3 Gamepad」5月28日発売で予想実勢価格は12,080円

  • ワイヤレスコントローラとして使っているところ

  • 本体の両サイドに装着して、携帯ゲーム機のように使うことも可能

  • 背面にもボタンが用意されている

このほか、ROG Phone 5専用というわけではないが、ROGオーディオとして有線イヤホンの「ROG Cetra II Core」(オープン価格)、Bluetoothヘッドホンの「ROG Strix Go BT」も5月28日に発売予定。ROGシリーズでオーディオも固めたい人はチェックしておくといいだろう。

  • 有線イヤホンの「ROG Cetra II Core」(オープン価格)

現行最速クラスのSoCを採用、6,000mAhの大容量バッテリを搭載、65Wの急速充電に対応し、約52分で大容量バッテリの充電を完了可能、AirTrigger 5やGAME GENIEなどゲームを快適にプレイするための機能やアプリが満載とまさにゲーミングスマホとして求められているものを凝縮した1台。周辺機器も充実しており、スマホでゲームにどっぷり浸かりたい人に間違いなくオススメできる完成度だ。