――安達さんの台本を読んだときの感想をお聞かせください。

私が言うのはおこがましいのですが、安達さんらしい、ちゃんと物語に空間がある、役者に芝居をさせてくれるような台本だったので、演じるのが楽しみだなという気持ちになりました。『透明なゆりかご』でもご一緒させていただいたので、私の芝居のクセなどを見て変えてくれているのかなという気が勝手にしています。

――百音とご自身の似ている部分はありますか?

百音は普通に過ごしている中で、聴覚や嗅覚など五感をよく使うのですが、そこはわかる気がしました。私も五感を使って生きていて、そういうのを気にするのが好きなので、そこは似ているのかもしれません。お芝居においても五感は大事ですね。フル回転です!

――演じる前に準備したことは?

森林組合で働く役なので森林組合に見学に行かせてもらったり、百音の実家は牡蠣の養殖をやっているので、船に乗って牡蠣棚の作業を見せてもらったりしました。

――気象予報士というのを意識した役作りはされていますか?

もともと天気を気にするほうだったのですが、天気予報をよりちゃんと見るようになりました。気象予報士試験を受ける人が見る本を読んだり、天気の仕組みについてわかりやすい本を読んだりしているのですが、「そういう仕組みだったんだ」と思えることはあっても、それを人に説明する気象予報士さんのお仕事は本当に努力あってなのだと感じ、敬意を払いたくなりました。

――方言はいかがですか?

はじめよりは慣れてきましたが、難しいです。音源を聴いて覚えて、現場でも何回も何回も確認しながらしゃべっているのですが、最近ちょっとずつアドリブを言えるようになってきて、それはうれしいポイントです。