「確信犯」の対義語と例文
「確信犯」には反対の意味で使える言葉がいくつかあります。どんなシーンで使うべき言葉なのか、くわしく見ていきましょう。
愉快犯
犯罪者の中には、一定数の愉快犯が含まれている。
「愉快犯」とは、世間を騒がせることを目的とする、自己満足のための犯罪やその犯人のことです。「確信犯」とは犯罪を行う目的が真逆であることから、対義語のひとつとして使われます。
故意犯
「故意犯」とは、わざと行った犯罪、すなわち過失犯のこと。一般に使われている「確信犯」の意味と同じなので、類義語と思われがちです。
しかし「故意犯」は悪いことだと認識して犯罪行為に及んでいることから、「確信犯」本来の意味の対義語となります。
「確信犯」の英語表現
「確信犯」を意味する英単語はありませんが、いくつかの単語を組み合わせることで同じような意味として使えます。「確信犯」の代表的な英語表現を見ていきましょう。
crime of conscience
「conscience」とは、良心や道義心などを意味する英単語で、「crime」は犯罪やよくない行為などのことです。「crime of conscience」で「道義心に基づく犯罪」という意味になり、「確信犯」の英語表現として使えます。
「確信犯」に関するその他のいい回し
「確信犯」本来の意味は政治活動家としての側面をあらわす場合に使われることが多いです。関連の深い言葉を紹介します。
political activist | 政治活動家 |
political criminal | 政治犯 |
a prisoner of conscience | 政治犯、思想犯 |
conviction | 確信や信念 |
the leader of a nationalist movement | 国家主義活動の指導者 |
なかなか普段の英会話で使われることは少ないかもしれませんが、英語のニュースや書籍などを読む際に出てくることがありますので、覚えておきましょう。
「確信犯」の正しい意味を理解して使おう
「確信犯」の本来の意味は、「政治的・宗教的など何らかの信念に基づいて正しいと信じ、なされる犯罪行為やそれを行う人」のことです。しかし、多くの人は「悪いことだと理解していながら行われる行為や犯罪、それを行う人」だと誤解しています。そのため、「確信」という言葉が「固い信念」を意味することを覚えておくと、正しい意味を理解しやすく、間違った文脈での使用を防ぎやすいでしょう。
「確信犯」は慣用句の中でも間違えて覚えている人が多く、誤用が一般化している言葉でもあります。話す相手が「確信犯」を使っている場合には、相手がどちらの意味として使っているのかを文脈から推測しながら、うまくコミュニケーションを図っていきましょう。