ペンを使っていて少し気になった点は、背面カバーをつけたままタブレットを机に置くと、中央のヒンジ部分が盛り上がっているため、そのままペンで書こうとするとガタガタ揺れてしまうこと。現実的には、キックスタンドをぐっと伸ばして、描くことになるのでしょうが、ぐっとペンに力が入ってしまうような場合では、ヒンジ部の強度に問題がないのかやや心配になりました。もし、イラストを描きたい場合などは、手間はかかりますが、その都度カバーを外して机に置くなどした方が、良いかもしれません。

事務作業や動画視聴に最適、音周りも良好

LAVIE T11は、メールチェックやブラウジングなど、基本的な事務作業に向いていると感じました。キーボード類を装着した場合、画面が横長になるので、マルチタスクに向いているからです。特に、アプリを起動したときに、アプリウィンドウが全画面表示にならず、ウィンドウごとに小さいウィンドウで表示できる「プロダクティビティモード」が使えるのは、同機のメリットの一つ。

  • 専用キーボードを装着すると、自動でプロダクティビティモードがオンになり、アプリウィンドウが全画面表示にならずにマルチタスクを行いやすい

テレワーク全盛の昨今、メインPCとして運用するには、心許ない部分も感じますが、サブのPCとして、ちょっとした移動時に活用するなら十分アリな選択肢だと思います。生体認証についても、指紋と顔認証の2段構えですので、外出時にマスクをする機会の多い昨今でも、快適に使えるでしょう。

また、動画視聴などのエンタメ用途でも、11インチの大画面が活きてきます。試しにYouTubeなどでストリーミング動画を視聴してみたところ、解像感は高く、没入感のある時間を楽しめました。サウンドについても、T1195/BASのみJBL製スピーカーが採用されていることもあり、縦向き横向きに関わらず、しっかりと臨場感のある音響体験が印象的でした。

11インチというサイズ感も取り回しがよいので、一人でのんびりと動画を楽しむには手頃です。ただし、例えばベッドやソファで両手持ちで寝っ転がりながら長時間動画を見るには、ちょっと大きく感じるので、机上で椅子に座りながら使うスタイルがメインになるでしょう。

なお、活躍する機会はそこまで多くないでしょうが、仕様としてはHDR 10コンテンツにも対応します。今回はレビューをしていませんが、同規格に対応する映画やゲームを楽しむうえでは、暗く潰れてしまいがちな部分なども、諧調豊かに見えるといった差を感じられるはずです。

LAVIE T1195は、本体価格が65,780円~。別売の周辺機器はキーボードとカバーのセットが10,978円、ペンが7,678円。合計で84,436円です。Androidタブレットをサブ機で活用したいという人にとっては、魅力的な選択肢の一つになるでしょう。