栄一役の吉沢とも初共演。「ピュアで純粋なオーラが漂っている。体も、細い感じなのかなと思っていたら、とてもしっかりしていて、そこからあふれ出るエネルギーが栄一にぴったりだなと思いました」と称賛し、「吉沢くんと(喜作役の)高良健吾くんの若いフレッシュな刺激を受けて、上には堤さんや竹中がいて、いい感じにサンドイッチされてとても楽しいです」と充実した表情を見せた。

この先、慶喜と栄一の間に信頼関係が生まれていくが、慶喜は栄一のどこに惹かれたのか。草なぎは「僕が演じる慶喜は、円四郎にすごく心を開いていて、その円四郎が連れてきたというのが大きいのではないかなと。慶喜は将軍なので、みんな必要以上に気を遣っている部分があるけれど、円四郎と栄一に限っては、本当に人の幸せを思ったり、みんなが喜ぶ世の中にしたいという熱意から、変に気を遣わずストレートに言ってきてくれる。そういうところが好きになっていくポイントだと思います」と分析。草なぎ自身は、ストレートに言われるより気を遣ってもらいたい派だそうで、「僕はどちらかというと、いつも褒めてもらったほうがいい」と笑った。

大河ドラマ出演は『新選組!』(2004)以来、2度目だが、中心人物を演じるのは今回が初めて。長期間にわたって1人の人物を演じていく中で、歴史を感じているという。

「登場人物が亡くなって、演じていた方が撮影に来なくなるのが悲しい。渡辺いっけいさん演じる藤田東湖も亡くなって。当時の人は本当に大変だったんだなと感じます。え! 急に!? って。『何百人またやられました』と言われるシーンもあり、マジかよ! って思いました。いろんな争いや戦いがあって今日に至り、僕たちは今ここにいるんだなと、キャストの方が来なくなってわかる。ドラマを撮りながら時代を感じています」と新たな気づきを明かし、「長く演じていると、いろんな展開が目まぐるしくあり、それが大河ドラマなのかなと思っています」としみじみと語った。

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