いつの時代も、お金の悩みは私たちにとって大きなストレスとなります。「貯金ができない」「ローン返済が苦しい」「どの保険に入ればいいのかわからない」など、抱える悩みはある程度共通しているかもしれませんが、収支バランスを含めたマネー環境は個々人で異なります。そのため、「今の自分にとって何をするのが正解なのか」を見極めるのがとても難しいです。
そんな自分の力で解決できなさそうなお金の悩みは、経験豊富なファイナンシャルプランナー(FP)に相談してみるといいかもしれません。今回の相談主は、新型コロナウイルス感染予防に伴う食費高騰に頭を悩ませる35歳女性・M子さんです。
テレワークや休校のせいで食費が激増
【相談内容】
学校の休校やテレワークの導入で、3食とも家族揃って家で食べるようになったことも食費アップの一因ですが、それ以外にも主人のこだわりが食費を押し上げています。もともと贅沢志向という人ではないのですが、食事のバランスや食材に対するこだわりが強く、新型コロナウイルスのパンデミックを機にその傾向に拍車がかかりました。今では私が買ってくる物をチェックすることもあるほどです。
「食は健康の源で、質の良いものを食べれば病気になりにくくなり、医療費も安くすませられる」という主人の言い分もわかるのですが、給料は上がらないのに食費だけが激増したため家計はギリギリ。やりくりに苦心しています。
コロナ禍以前よりも減った交際費やレジャー費で、増えた分の食費は相殺できていますが、できればボーナスに頼らず月々の収入から貯金ができるようにしたいと考えています。昨年冬のボーナスは下がり、今年の夏のボーナスは期待できなさそうな状況です。家計全体を見直し、支出を減らして貯金できるようにするにはどうすればいいでしょうか。
続いて、M子さんの詳細なプロフィールをみていきましょう。
相談者プロフィール
【家族構成】
M子さん(専業主婦・35歳女性)、夫(会社員・38歳)、長女(7歳)
【居住状況】
賃貸マンション暮らし
収入 | 世帯月間 34万円 |
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夫(手取り) | 34万円 |
妻 | 0円 |
支出 | 世帯月間 32万~33万円程度 |
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家賃 | 6万8,000円 |
食費 | 9万~10万円 |
電気・水道料金 | 1万5,000円 |
通信費 | 1万1,000円 |
保険料 | 夫(生命保険:1万5,000円)/妻(医療保険:4,000円) |
学資保険料 | 1万円 |
子どもの習いごと | 7,000円 |
自動車関連 | 1万5,000円 |
夫の小遣い | 3万円 |
衣服・美容代 | 1万円 |
交際費、雑費等 | 4万円 |
貯蓄 | 世帯貯蓄 1,100万円 |
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定期預金 | 600万円 |
財形貯蓄 | 350万円 |
投資信託 | 150万円 |
【補足情報】
貯金はご主人の給与から財形貯蓄を天引きしているほかは、主に夏・冬のボーナスに頼っていたとのことです。ボーナスは平年であれば年間合計で約80万円(手取り)はあったそうで、ほとんどを貯金し、少しを家族旅行や帰省費用に充てていたとのこと。昨年は新型コロナの影響で夏・冬合わせて約60万円(手取り)に下がり、全部貯金したといいます。