――今回で約3年ぶりのドラマ主演ということですが、最近はバラエティ番組で大活躍されています。ご自分の中で、女優業とどう両立されているのでしょうか。
ドラマとバラエティ、両方あってこその私なのかなと思っています。朝ドラ(『純と愛』)あたりから、ドラマの役柄に縛られているとつらくなってしまう瞬間がありました。そうなると生活のすべてが苦しくて、うまくバランスがとれなくなってしまったんです。それで何年か、お芝居から離れていた時期がありました。
――夏菜さんが感じた苦しさは、どういったものだったのでしょうか?
ドラマの視聴者の方に、私イコール「その役の性格」と思われてしまったのがすごく嫌だったんです。私と役柄は別の存在なのに、私のことを嫌だと思う方がたくさん出てきてしまって。「これ以上テレビに出ても絶対に受け入れてもらえない」と思いました。それを「どうにか払拭したい」と思って出演したのが「ハシゴ酒」(『ダウンタウンなう』2017年6月16日放送)で、“爆発”して(笑)
――ぶっちゃけトークで、すごい反響でしたよね(笑)
視聴者の方に受け入れていただけたので「出てよかったな」と思いました。やっと本当の私を知ってもらえて、“浄化”されたみたいな。その上で、役者としての私も知っていただくことができたと思います。
■バラエティとドラマ「どっちもやっていきたい」
――バラエティとドラマは、今後どのようなバランスで臨んでいこうと考えていますか?
正直、今もバラエティのほうがやっていて楽しいんですよ。仕事として、自分に向いているなって思うのはバラエティです。でも、やりがいや達成感に関しては、俳優業のほうが勝つんですよ。だからどちらもやっていきたいですね。
今はバラエティのほうがだいぶ増えてきちゃったので(笑)、ドラマも頑張りたいと思ってますけど、どっちもあって私なのかなという感じがします。今、すごいバランスが取れて生活ができてるなっていう感じがするので、人生で一番“生きてる実感”があるかもしれないです。だから今回のドラマは、だいぶ私らしく臨めています。
――バラエティで、女優さんとしてドラマの番宣をすることになったら、どんな気持ちですかね?(笑)
番宣の女優さんはクールに出るイメージなので、「いつもバラエティでワイワイやってる私がすいません!」ってなりますね(笑)
●夏菜
1989年生まれ、埼玉県出身。06年にドラマ『ガチバカ!』(TBS)で女優デビュー。映画『GANTZ』(11年)で注目を集め、12年には連続テレビ小説『純と愛』(NHK)のヒロインに抜てきされた。『ピカルの定理』『ダウンタウンなう』(フジテレビ)、『かみひとえ』『お願い!ランキング「ツインテール姉妹」』(テレビ朝日)など、バラエティ番組でも活躍する。