――小宮さんは一年を通して本当に凛々しく成長した姿が印象的でした。
璃央くんは素直ですよね。18歳とは思えないような明るさで、飲み込みも早い。ダンス&ボーカルグループに所属しているとのことだったんですけれど、ダンスのクセから立ち回りで変に力が入ってしまうようなこともありませんでした。本当に飲み込みが早いんですよ。
――木原さんはゲネプロのあいだも熱心にダンスの練習をしているのをお見掛けしました。
歌いながらあんなダンスを踊れるって本当にすごいですよね。瑠生くんからは、「ダンスやってるのに足の動きが重いんです」と相談がありました。それで、蹴りは柔軟性も大事だけど、体のどの箇所を動かして蹴っているのかわかってないといけない。そこを重点的にほぐしたり柔らかくしたりするといいんじゃないかとアドバイスしたんです。そうしたら、蹴りがゲネプロとは比べ物にならないくらいうまくなっていました。
――工藤さんはその動きも変身後のキラメイピンクとリンクした、まさに大治小夜という雰囲気を醸し出していました。
美桜ちゃんは役のオンオフがすごいですよね。戦いのさばき方もキラメイピンクっぽくやってくれているし、アクションの中で一瞬見せるキリっとした表情が魅力的なんです。
――庄司さんはバトルで見せる目力に引き付けられました。
今回は宝路が初登場。ショーの本編ではガルザ戦にも重きを置いていますが、その際に一度変身解除することにしたんです。そのほうが、宝路とガルザとの因縁を見せられるかなと思って。庄司くんがその叔父上への執念というか複雑な感情を一つ一つの動きで見せてくれているので見ごたえがあります。庄司くんは背が高くて顔が小さいですよね。それでもお客さんが表情を感じ取れるというのは、体からオーラみたいなものが出ているのかもしれません。6人ともそういうことを感じさせる力を持っていますよね。
あと、想像していなかったのが、ガルザ戦終わりでも拍手が起こるんですよね。舞台からはけていくところで拍手というのが、ちょっと歌舞伎っぽいなと思いました。その演目が終わったみたいに。
――水石さんは最初にお会いした時と一番印象が変わっているかもしれません。
亜飛夢くんは本当に何をやってくるかわからない。何をやってくれるんだろうってワクワクしますよね。昔はちょっと人見知りだったそうなんです。でも、素で押切時雨みたいになっていますよね。そういう意味でいうと、個性が強すぎてみんなそのキャラクターになっちゃったんじゃないですか。
――そういう意味では、新條さんはもともと大人しめのタイプだったけれど、瀬奈を演じていくうちに明るく変わっていったことを実感したそうです。
そうなんですか? そんなことはまったく感じたことがありませんでした。めちゃくちゃ明るいですよ。楽屋でもハキハキとあいさつしてくれています。こちらが元気をもらえるくらい元気でした。
――運動全般が苦手とのことだったので、ステージで軽やかに動き回る姿に驚きました。
由芽ちゃんは得意・不得意がすごくわかりやすいですね。だから、新條さんに合っているのはこんな感じかなというものをやってみてもらうと、予想通りすぐできることが多いんです。ハマれば完璧なものをやってくれるっていう。それに、こちらで「あそこをひと間遅らせて」というような修正をお願いしたら、次では完璧に直してくれていました。自分で思っているよりも器用なんだと思います。