大河ドラマ『青天を衝け』(NHK総合 毎週日曜20:00~ほか)で主人公・渋沢栄一(吉沢亮)の従兄・渋沢喜作を演じている俳優の高良健吾にインタビュー。喜作をどのように演じているのか、そして、吉沢との共演について話を聞いた。
大河ドラマ第60作となる本作は、新一万円札の顔としても注目される渋沢栄一の生涯を描く物語。幕末から明治へ、時代の大渦に翻弄され挫折を繰り返しながらも、青天を衝くかのように未来を切り開き、約500の企業を育て約600の社会公共事業に関わった“日本資本主義の父”で、晩年は民間外交にも力を注ぎ、ノーベル平和賞の候補に2度選ばれている。
高良は、渋沢栄一のことをあまり知らなかったが調べていくうちに興味を抱き、「なんでこういう人が存在していたことを今まで知らなかったのだろう」とびっくりしたという。そして、「その従兄を演じられるというのはうれしかったです」と出演が決定したときの心境を明かした。
高良が演じる喜作は、栄一より2歳上の従兄で、幼なじみとして育ち、生涯の相棒となる人物。直情的だが情に厚く、弁が立つ知性派の栄一とは正反対の性格で、幕末の混乱の中で彰義隊を結成し、栄一とは異なる道を歩む。21日に放送された第2回の後半で、子供時代から、成長した栄一、喜作たちへと切り替わり、吉沢や高良らが本格登場した。
まだ栄一は13歳、喜作は15歳の若者。最初の頃の見どころは「少年っぽさ」だと高良は言い、「真っすぐで素直でかわいくて、国を思う気持ちがある青年たちが、これからどういう風に変わっていくのかという成長を見せたいので、血洗島での、まだ何者でもない少年というのが見どころだと思います」と語った。
演じるにあたっても、まずは「何者でもない青年」というのを意識していると言い、「何者でもないときから、成長して差が出ていくといい」と、ここからの「差」を大事に演じていきたいと考えている。
13歳の栄一を27歳の吉沢が、15歳の喜作を33歳の高良が演じているが、高良は「キュートだったらいいなと。僕は15歳から、吉沢くんも13歳から、(橋本)愛ちゃんは10歳くらいから演じているので、なかなか楽しいです。コントにならないようにと思いながらやっています」と笑った。
また、栄一と喜作の魅力について尋ねると、「血洗島にいる渋沢一族に対して全員に思うんですけど、とにかく真っすぐで、国を思う力が強い。そこが、栄一も喜作も、血洗島の人たちの魅力だと思っています」と答えた。