――いよいよテレビシリーズがスタートしますが、「ここに注目してほしい!」というポイントは?

「トロプリ」では、"あとまわしの魔女"という敵と戦います。子どもたちからすると倒してほしい敵だと思うんですけど、大人にとってはドキッとするというか、"刺さる"ところが多いんじゃないかなって。年を取るとともに、「これは明日の朝やればいいや」ってなるじゃないですか。責任が伴うようになって必然的にやることが増えると、どうしても心の中の"あとまわしの魔女さん"が出てきてしまうと思うんですね。

でも、まなつたちは違うんですよね。彼女たちは「いま一番大事なことをやろう!」なんです。まなつたちが輝いていて強いのは、自分がいま一番大事なことに向かって一直線だからなんだと思うんです。そこは私も見習いたいなと思いますし、ついついあとまわしにしがちな大人のみなさんにも見ていただきたいですね。

――これから1年間、まなつを演じていく上で目標にしていることは?

落ち着きがほしいです(笑)。どうしても緊張したり、何回も間違えたりしてしまうと余計に焦ってしまうんです。私は先輩プリキュアの「ヒーリングっど・プリキュア」キュアグレース/花寺のどか役の悠木碧さんを声優としてすごく尊敬していて、いつもどんなセリフにもきちんと対応して、キャラにすごく寄り添っていて、かつ技術的な面もものすごいなと感じています。そうしたスキルは1年でとても身につけられるものではありませんが、少しでも近づくために、もっと自分を俯瞰して見て、落ち着いて取り組めるようになりたいなと思っています。

――「ヒーリングっど・プリキュア」から「トロピカル~ジュ!プリキュア」へ。シリーズとしてずっと続いている「プリキュア」ですが、ファイルーズさんが先輩プリキュアたちから繋ぎたい思いとは?

先輩プリキュアの方たちと直接お話をさせていただくという機会はなかったので、私が個人的にインタビューなどを拝見させていただいて大事にしたいなと思ったことは、プリキュアはたくさんの方が情熱と愛を注いで作られている作品なので、私も強い愛をもって作品に携わりたいと思っています。それは、私にとってはまなつの情熱に寄り添って演じていくことだと思うので、これからも熱いパッションをもってやっていきたいです。

――最後にこれから始まる作品を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。

私が常に思っているのは、プリキュアは選ばれた女の子たちの物語ですけれど、自分が変わりたいと強く願って、自分がいま一番大事なことに向かって一直線に頑張っている子はみんなプリキュアなんですよ。だから、みんなで"トロピカって"いきましょう!