目黒の「かづ屋」や第2話で登場する日暮里の「麺酒処ぶらり」など、ロケ先で食べるラーメンについては「架空の店ではなく、実際に存在する人気店なので、とにかくラーメンがすごくおいしい。だからお芝居をしなくてもおいしい顔になるのは助かります」と頬を緩ませる津田。「撮影しているとラーメンが冷めてしまい、何杯も作ってもらうことになるから、お店の方も大変だと思いますが、嫌な顔1つせずに作っていただきました」と店側にも心から感謝する。

また、このドラマが画期的な点は、撮影をすべてiPhone 11 Proで撮影している点だ。「これまでにもiPhoneを使って撮影した作品はあったと思いますが、僕自身、プロの撮影現場としては初めての経験でした。店内に10台近くiPhoneを置いて、マルチ撮影ができるんです。普通のカメラだと入れないような狭いラーメン屋さんでも、フットワークが軽くなって、自由に撮影ができるということで、まさに次世代の現場だなと感じました」

俳優にとっても利点があり、「カメラをそんなに意識せず、芝居に集中できるのもメリットだと思います。もちろん俳優もそのスピードに対応していかないとダメなので、ものすごい勉強になりました」と語る。

最後に津田は「刑事ドラマの面白さとラーメンのおいしさが掛け合わさった良いとこ取りのドラマです。刑事ものとしても新しい切り口でリアルな内容が描かれますし、ラーメンも深く掘り下げていて、おいしさを追求しているので、その2つが相乗効果となった作品です」とアピールした。

■津田寛治(つだ・かんじ)
1965年8月27日生まれ、福井県出身『ソナチネ』(93)で映画デビュー以降、北野武監督作に多数出演。その後、映画、ドラマと幅広く活躍。『模倣犯』(02)で第45回ブルーリボン賞助演男優賞を受賞。ドラマ『食の軍師』(15)で初主演。ドラマの代表作は『仮面ライダー龍騎』シリーズ、『警視庁捜査一課9係』シリーズ、『水戸黄門』シリーズ、『特捜9』シリーズなど。バラエティ番組『痛快TV スカッとジャパン』でも人気を博す。NHK大河ドラマ『青天を衝け』にも出演中で、映画は『バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画を作ったら~』が4月9日に公開予定、『HOKUSAI』が2021年公開予定。

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