■『さくらの親子丼』出演の3女優

井本彩花

7人目は、2017年8月の「全日本国民的美少女コンテスト」でグランプリに輝いた井本彩花(17)。受賞からわずか4か月後に『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)に出演し、早くから女優としての資質を評価されていた。

昨年は『女子高生の無駄づかい』(テレ朝系)でオカルト趣味の女子高生、『ラーメン大好き小泉さん 二代目!』(フジ系)で成績優秀なクラス委員長、『さくらの親子丼』(東海テレビ・フジ系)で兄から性的虐待を受け難病に侵される少女と、実年齢に近い一方で難しい役柄を演じ続けた。

特筆すべきは、大河ドラマ『麒麟がくる』(NHK)にお市役で出演したこと。兄妹愛と夫婦愛のはざまで揺れるこちらも難役であり、期待のほどがうかがえた。さらに、『オスカルイーツ』(テレ朝系)ではデカ盛り料理に挑み大食いぶりを披露するなど、バラエティでの才能も十分で、ますます活躍の場を増やしていくだろう。

8人目も、キャリアわずか2年ながら難役のオファーが多い永瀬莉子(18)。昨年は『アンサング・シンデレラ』(フジ系)で1型糖尿病の入院患者、『さくらの親子丼』で父親から教育虐待を受ける少女、『七人の秘書』(テレ朝系)は盗撮被害と警察の脅しに苦しむ女子高生を次々に演じた。

ただ、それ以上に業界内でひそかに注目されていたのは、恋や性に揺れ動く女子高生のリアルな心情を描いた『17.3 about a sex』(ABEMA)への出演。同じ『Seventeen』モデルの田鍋梨々花、秋田汐梨とともにトリプル主演を務めたほか、性に厳しい過干渉な母親役の藤原紀香とのシーンが注目を集めた。まだゲスト出演が多いものの、約2年で10作に出演するハイペースぶりで、一気の飛躍も期待できそうだ。

9人目も、昨年『さくらの親子丼』に出演していた清水香帆(12)。同作では虐待を受けた父親を訴えて裁判に挑む少女役を熱演し、視聴者の涙を誘っていた。ただ、それ以上にインパクトが強かったのは、朝ドラ『エール』への出演。二階堂ふみが演じるヒロインの幼少期を演じたのだが、見事な歌唱シーンを演じたほか、父親役の光石研との感動的なエピソードで称賛を集めた。

その他にも『LIFE!~人生に捧げるコント~』の「夜の連続テレビ小説 うっちゃん」に出演。キッズモデルであること、ダンスやピアノが得意であることなども含め、トップ女優になりそうなムードが漂っている。

■女優業に本格進出した「りんくま」

久間田琳加 撮影:宮川朋久

最後の10人目は久間田琳加(19)。もともと同世代女性から圧倒的な支持を集めていたが、昨年は満を持してテレビに本格進出した。

『ヒルナンデス!』(日テレ系)では水曜シーズンレギュラーとして生放送バラエティに挑み、『Do8』(フジ系)ではぺこぱ、四千頭身、3時のヒロインの若手芸人たちに唯一女優として参加してコントやトークに挑戦。その他にもバラエティへのゲスト出演が増えたほか、女優としても『マリーミー!』(ABC・テレ朝系)で主演を務め、瀬戸利樹と「夫婦なのに恋人未満」という微妙な関係のカップルを演じた。

現役Seventeenモデルの「りんくまちゃん」として女性層の人気はもちろん、常に笑顔を振りまき、無防備に放たれる天然ボケで男性層の人気も急上昇しているだけに、ドラマ・バラエティともに出演本数が一気に増えるかもしれない。

今年はどんな新星が飛び出し、どこまで人気を集めていくのか。ここで挙げた10人はその可能性を秘めた筆頭株だけに、一年間追いかけてみてはいかがだろうか。