データも移行せよ!
「アプリをインストールした」だけでは不十分だ。アプリの設定内容も移行しなければいけない。今回痛感したが、クラウド当たり前の時代のアプリならばログインすれば終了(SpotifyとかDiscordはログインするだけでよい)なのだが、大抵のアプリはローカルにデータがある。これを移行しなければならない。
特にWebブラウザが重要で、筆者の場合「タブ山盛り」でFirefoxとChromeとOperaを使っている(アプリを変えているのはタブが山盛り過ぎて困るのと、アクセス先の重要性でわけている)。しかし、同じように困っている人は多いようで「(ブラウザ名) 環境移行」あたりで検索すれば上手いやり方が簡単に出てくる。
まぁ、このタイミングで断捨離するのもいいだろう。どうしても必要なタブはいったんブックマークに入れておくか、テキスト化しておけばよい。
アクティベーションが必要なアプリに関しては旧環境のアクティベーション削除方法を知っておけばよい(ライセンス移行不可なアプリを使っていなかった)。あと、一部シェアウェアは「ライセンスコードを発掘」する作業があったがこれもなんとかなった(秀丸エディタや先のWinFD等)。
最後に残るのは膨大なユーザーデータだが、これは「日頃の行い」でかなり楽だった。と言うのも「基本データはD/Eドライブ」になっている上、「D/EドライブはHDD」なので、HDDを物理的に移植すればよい。例外は「ドキュメントフォルダ」と微妙に残してある「C:\LOGフォルダ(Webブラウザのダウンロードフォルダ)」だが、これは大した分量でなく、USBメモリに入れてコピーするor一時的に共有フォルダにしてコピーすればよい。
つまり、最後の最後でマザーボード(+M.2 SSD、GPU)と電源を入れ替えれば、データの大多数はHDDにあるので、そのまま移行可能と言うわけだ。逆に旧環境を移行に使ったSFXケースに入れておけば、いつでも参照できる。
ここまでやれば、あとは本ケースの旧マザーボードを抜き、掃除機で積年のホコリを掃除し、ケースファンを4pin対応に交換し、電源も交換して、新マザーボードを装着してフロントパネル用アダプタを取り付ければ完了……のハズ。
大掃除もせよ!
最後の作業は結構時間がかかった。といっても、移行作業そのものはまあまあ順調で、問題は掃除のほうだ。正面パネルはたまにぬぐっていたが、バックパネルは積年のホコリがたっぷり。が、どうせ交換するし、大したことはないと覚悟を決める。
ケースの中は意外ときれいというかあまりホコリはない。ケースファンの出口はそれなりにあったが、これも掃除機で吸えば終わりだ。
なんだ、大したことないではないかとマザーボードを交換し、フロントファンを見ると結構ホコリが見えるので、念のためフロントパネルを外したら……!!!
なんということでしょう……ちょっと写真を公開するのもはばかるようなホコリが積みあがっていた。これを全部掃除機で吸うと掃除機のゴミ捨てを即行わなければいけないので、手でとれるところは取ってゴミ袋に入れたが、さすがにン年間連続稼働しているとこうなるのかと驚くほどゴミがたまっていた(夏に「なんか冷却効率が悪いのかファンが唸るなぁ」と思っていたが、単に詰まっていたとは)。
フロントパネルを外したついでにHDDベイを取り出して、HDDをねじで固定し(ついでにゴミ取りをして)、フロントファンユニットを外して(ついでにゴミ取りをして)、フロントベイユニットを外して(ついでにゴミ取りをして)フロントUSBポート&メディアリーダーを取り付けていたら、4時間を超えてしまった。逆に言うとダウンタイムは4時間ぐらいで済んだ。
とはいえ、筆者の2020年パソコン環境移行は滞りなく完了した(と原稿には書いておこう。まあ、とりあえず「すぐに仕事しろ」と言われても大丈夫になっている)。もちろんチョコチョコと対応しなければいけないところは残っているが、大した作業ではない。
最後に、今回お伝えしたかった「PC環境移行のポイント」は3つだ。
1: いきなり移行すると絶対に「あれがないこれがない」になるので新環境と旧環境を並べられる状況を作る。スペースがあれば移行作業に一カ月ぐらいかけても困らない(今回はトータルでも3週間程度だが、ダウンタイムは4-5時間といったところ。これでも編集部から問い合わせのメールが来たらどうしようとヒヤヒヤだった)
2: 移行に必要なアプリ一覧をリストアップし、さらにデータ移行の方法を調べておく。可能ならアプリやデータの断捨離も行う
3: データも全部Cドライブに入れると移行が大変なので、デスクトップの場合はデータをデータドライブに入れるように日頃から実行しているとよい
(4: 日ごろから掃除しよう)
それでは皆さん、良いお年を。