鈴木からは「君なりのやり方でご長寿のみなさんと向き合えばいい。すごく楽しい雰囲気になっているのでそのまま頑張ってください」と温かい言葉をかけてもらったという。
自分らしさとして大切にしていることは、ご長寿たちにとって孫のような存在になること。「とにかく自分は孫だと思い、時には甘えながら、時にはおじいちゃんに新しいことを伝えたいという気持ちを持ちながら。何よりも一番大事にしているのは、自分のおじいちゃんおばあちゃんだと思って慕い、楽しい気持ちになっていただきたいということです」
山本アナは「おじいちゃんっ子」だったこともあり、“ご長寿”世代が大好きだという。「本当におじいちゃんに可愛がってもらい、甘えていました。だから、ご長寿のみなさんの世代の方々が本当に好きなんです。おじいちゃんのいいイメージがあるので、すごく安心するし、うれしいし、落ち着くし、いつもより自分が優しい気持ちになれる。それは相当大きいと思っています」。そんな山本アナだからこそ、ご長寿たちものびのびと解答できているのだろう。
ご長寿たちの全力解答に対応する山本アナも全力だ。「ご長寿のみなさんが解答したあとに私がどういう対応をとるかで、みなさんの楽しさが変わってくる。本当に一生懸命、私に向かって答えてくださるので、それに対して精一杯、全力で対応する。『もっと楽しんでください』、『ありがとうございます』という気持ちでやっています」
これまでのクイズで印象に残っていることを尋ねると、「近年の傾向としては、みなさんものすごく繰り返しますね。思いがあふれてなのか、何度も言ったら何かが変わると思っていらっしゃるのか。また、いきなり歌を歌われる方もいます」と説明。決勝に出場するのは、各予選でインパクトを残した個性的なご長寿ばかり。「決勝は全員、個性の塊のような方々ばかりです」と話した。
そんなパワフルなご長寿たちをまとめる進行役は、アナウンサーとしても大事な経験になっているようで、「待つことの大事さ」を学んだという。「ご長寿のみなさんは人によってペースが違い、どんどん繰り返す方もいるし、よく考えてからぼそっと発言される方もいるので、相手の発言をじっくり待つことの大事さを勉強させていただきました。自分には待つことが足りないと気づき、ほかの現場でも生きていると感じています」
さんまとのやりとりに関しては、「さんまさんの邪魔だけはしない」と肝に銘じているそう。「昔は進行をしっかりしなければいけないと思っていましたが、次の流れを意識しすぎるとさんまさんを邪魔してしまうので、進行であることを1回忘れて自分も楽しもうと。そして、さんまさんに『次なんや?』と聞かれたときにスムーズに進められるようにスタンバイだけはしておくようにしています」と心構えを明かし、「今回も含めてリアルなご注意をいただいていますが、全部笑いにしてくださる。本当に毎年感謝しかないです」と語る。
「ご長寿早押しクイズ」の進行役としての目標を尋ねると、「ご長寿のみなさんの元気な姿を届けること。それに尽きます」ときっぱり。「本当にパワフルで、僕自身、毎年元気をいただいているので、大先輩方がこんなに元気でいられるんだという姿をこれからも届けられたら。担当させていただける限り、全うしたいと思っています」と力を込めた。
今回の「ご長寿早押しクイズ」は、新型コロナウイルス感染予防のため番組初のリモート開催に。ご長寿たちはそれぞれの地元で普段の環境にいながらにしてクイズに参加したため、のびのびしていたそうで、「例年に比べて今回はより元気だった気がします」とリモートならではの良さを感じたという。隣に回答者がいないため自分のペースでどんどん回答してしまう場面もあったそうで、「リモートならではの独特な盛り上がり方がありました。リモートだからこそ生まれた無法地帯。ご長寿のみなさんの自由さや縛られない解答をぜひご覧いただきたいです」とアピールした。
1984年6月13日生まれ、愛知県出身。横浜国立大学卒。2008年TBS入社。現在の担当番組は、『王様のブランチ』(隔週)、『はやドキ!』(月曜・火曜)、『爆笑! 明石家さんまのご長寿グランプリ』。TBSラジオ『アフター6ジャンクション』(金曜)にも出演中。
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