テレビ朝日系にて放送中の特撮テレビドラマ『仮面ライダーセイバー』初の"劇場版"となる『劇場短編 仮面ライダーセイバー 不死鳥の剣士と破滅の本』が、『劇場版  仮面ライダーゼロワン REAL×TIME』とともに2020年12月18日から全国劇場にて公開されている。

  • 内藤秀一郎(ないとう・しゅういちろう)1996年生まれ。埼玉県出身。WEB番組『真夏のオオカミくんには騙されない』(2017年)での出演をきっかけに、ドラマ『星屑リベンジャーズ』(2018年)、映画『午前0時、キスしに来てよ』(2019年)など、テレビドラマ、映画、舞台を中心に活躍する。『仮面ライダーセイバー』(2020年)の神山飛羽真/仮面ライダーセイバー役でテレビドラマ初主演。撮影:大門徹

『仮面ライダーセイバー』とは、われわれが暮らすこの世界を異世界に変えようとする「本の魔物」=メギドの野望を砕き、世界を守る「剣士」たちの物語。人との"約束"を大切にする小説家・神山飛羽真(かみやま・とうま)をはじめとする個性的な6人の剣士(仮面ライダー)がそれぞれの「聖剣」を手にし、さまざまな力を秘めた「本」=ワンダーライドブックを用いて邪悪な敵に立ち向かっていく。

9月6日から放送を開始した『仮面ライダーセイバー』は、飛羽真がメギドの脅威に遭遇し、聖剣=火炎剣烈火を手にして仮面ライダーセイバーに変身を果たした「第1章」を皮切りに、はるか昔より世界を守るために悪と戦っていた組織「ソードオブロゴス」に属する個性的な剣士たちとの出会い(再会)、そしてメギドとの戦いを重ねることで生まれていく剣士たちの絆や、失われた"大切な記憶"を少しずつ取り戻していく飛羽真の心情などが描かれていった。

『劇場短編 仮面ライダーセイバー 不死鳥の剣士と破滅の本』では、封印されていたはずの"破滅の本"が、謎に包まれた"不死身の剣士"によって解放されてしまう。その本からあふれ出した"闇"は、現実世界と異世界ワンダーワールドを"虚無"に飲み込み、消し去ろうとする。かつてない脅威を食い止めるため、飛羽真とソードオブロゴスの剣士たちは、不死身の剣士=仮面ライダーファルシオンとの決戦に挑む……。

ここでは、仮面ライダーセイバーに変身して世界を守る剣士であり、自ら"物語"を紡ぎ出す小説家でもある神山飛羽真を演じる内藤秀一郎にインタビューを行い、放送開始からおよそ3か月がすぎた現在の『セイバー』への思いや、共演者とのチームワークについて、そしてスペシャルな内容の映画にかける意気込みを尋ねた。

――ソードオブロゴスの剣士たち=仮面ライダーが出そろい、敵側にも最強の剣士=仮面ライダーカリバーが現れてドラマが盛り上がってきた最近の『仮面ライダーセイバー』ですが、飛羽真も第12章では15年前の"失われた記憶"が甦ってきたりして、毎回波乱に富んだストーリーが展開しています。

物語がどんどんシリアスな方向に進んできた印象があります。特に、賢人(仮面ライダーエスパーダ/演:青木瞭)とカリバーとの"因縁の対決"が行われる第11~12章では、いつもの明るい飛羽真じゃなくて、焦りや悲しみを表現しなければならなくて。そういった難しい演技をこなしていると「芝居しているなあ」って実感がしみじみわいてきます。

――第9章で「みんなといると心強く感じ、どんな敵も怖くない」と話すほど、仲間との強い信頼関係が生まれてきた飛羽真だけに、賢人や倫太郎(仮面ライダーブレイズ/演:山口貴也)たちが傷を負って倒れると、心情的に辛いのではないでしょうか。

それは本当に辛いですね。賢人はカリバーが"父の仇"だと思って向かっていきますし、親友の飛羽真としたら、危険な単独行動を取る賢人をなんとしてでも止めたい。剣士たちそれぞれの信念が強いからこそ、思いが先に出ちゃって、みんながバラバラになるときもあるし、その後また団結したり……。仲間たちとのドラマはこれからも熱く盛り上がっていくと思います。

――第1章から飛羽真と行動を共にしているのは倫太郎と編集者の芽依(演:川津明日香)ですが、内藤さん、山口さん、川津さんといえば毎回のエンディング映像でハイテンポなダンスを披露していることでも話題になりました。このエンディングダンスについての裏話を聞かせてください。

もともとダンスは得意というほどではなかったんですが、まあできなくはないぞ、と思って取り組みました。でも難しかったですね(笑)。こんな振り付けですよ、って教えてもらって、それを3日間くらいで覚えないといけなくて、練習した時間はトータルで10時間ほどだったと思います。まだもう少し練習したかったのですが、すぐ本番に入って……あれは大変でした。正直、今では「撮り直したいな」と少し思いますね(笑)。