「昔から“イケボ”だったのか?」という質問もぶつけてみると、「それはわからないです。自分の声がいい声だと思ったこともないですし。周りを見ればいい声の方たちがいっぱいいるので、憧れるなって思ってばっかりです」と笑う。

その上で、「声はトレーニングできます。高い声を低い声に変えることはできませんが、響きのある声に育てることはできると思います。滑舌をよくすることもできますし、声を大きくすることもできる。そういうことはトレーニングでいくらでもできるようになると思います」と説明。「声優として活躍しているほぼすべての人たちは、持っている声質をさらに伸ばした人たちだと思います。鍛えて今の声になっていると思いますし、毎日仕事で使っているので日々磨かれているのだと思います」と語る。

思い描いている将来像を尋ねると、「昔から将来像をあまり描いたことがなくて、やりたいなと思ったことをやるようにしてきました」と答え、「その間に素敵な出会いが多かったから今こうなれていて、本当に周りの人に感謝の人生だと思っています」と周囲に感謝。

そして、「これからもなるべく自分の衝動に従って、やりたいと思ったことは挑戦してみようと思います。その結果、10年後、また違った自分になっていると思うので、その時、その時の自分の好きなことにチャレンジする心持ちでいたいなと。また、常に興味を持ち続けることが大切だと思うので、いろんなことに興味を持ち続けられる人でいたいと思います」と、活動していく上で大切にしていることを明かした。

また、「自分を諦めないことも大事」と加え、「『それは俺には向いてない』などと言って諦めたら終わってしまう。ちょっとでも好きだな、いいなと思ったときに、自分には無理と思わないで、ダメだったとしても挑戦してみる。それが何かのきっかけになったりもします」と熱弁。

さらに、「続けることで見えるものがある。すべての人がうまくいくかは分からないですが、でもやはり、何かを成し遂げた人は継続して努力してきた人が多いと思います。だから、とにかく努力をする。どこまで自分が走れるのか試してみる。それはすごく大事なことだと思うので、これからも努力し続けたいです」と力を込めた。今後の内田雄馬の“挑戦”と“努力”にも注目したい。

■内田雄馬
9月21日生まれ、東京都出身。2013年、声優デビュー。『BANANA FISH』のアッシュ・リンクス役をはじめ、『フルーツバスケット』の草摩夾役、『あひるの空』の花園百春役、『この音とまれ!』の久遠愛役など多数のアニメ作品に出演、2019年には第13回「声優アワード」で主演男優賞を受賞した。2018年5月30日にはアーティストとしてもデビュー。高い歌唱力はもちろん、キレのあるダンスも注目を集めている。