声優の内田雄馬が、9月28日よりTBS系情報番組『あさチャン!』(毎週月~金曜6:00~8:00)のナレーターに就任。“イケボ”(イケメンボイス)で朝のニュースを届けている。声優が情報番組のナレーターを務めるという異例の抜てき。内田はニュースに興味がなかった人にも興味を持ってもらえるような“架け橋”になりたいと考えているという。インタビューでその熱い思いを語ってくれた。また、生活の変化や反響、活動していく上で大切にしていることも聞いた。

  • 『あさチャン!』のナレーターを務める声優の内田雄馬 撮影:辰根東醐

『BANANA FISH』のアッシュ・リンクス役をはじめ、『フルーツバスケット』の草摩夾役、『あひるの空』の花園百春役、『この音とまれ!』の久遠愛役など多数のアニメ作品に出演、2019年には第13回「声優アワード」で主演男優賞を受賞した内田。声優のみならず、ソロアーティストとしても活動している。

『あさチャン!』のナレーションは当日収録。毎朝4時頃に現場入りするという超朝型の生活へと変わったが、「だいぶ早い時間に寝られる体になってきました。朝3時頃に起きますが、毎日同じ生活をしていると徐々に体に入ってきた感じがします」と新生活にも慣れつつあるよう。「朝早く起きるようになって、1日のどこで休憩をとれるか考えるのは楽しいです」と笑った。

SNS上では、「朝から内田雄馬くんの声聴けるの本当に幸せ」「毎朝色んな内田雄馬の声聞けるとか最高すぎ…」「ゆうま君の声が聞きたくて、あさチャン派になりました」「その日の新鮮な内田雄馬の声が聞けるのが良い」などと反響を呼んでいるが、内田は「そう言っていただけるのはうれしいですね」と照れながら喜ぶ。

「僕の周りに『あさチャン!』を見ている方が多くいて、『見たよ!』と連絡してくださる方もけっこういました。また、1日の始まりを皆さんと一緒に迎えられたらいいなという思いで、ツイッターで『あさチャン!』の前か後に『おはようございます』と挨拶することを始めましたが、それに返答してくださる方もいて、そういうのを見ると同じ時間を過ごしているんだなと感じられてすごくうれしいです」

社会現象化している『鬼滅の刃』のニュースを紹介する中で、煉獄杏寿郎の名セリフを内田が読み上げることがあり、それも話題に。内田は「お寺さんがセリフを飾っているというニュースで、キャラクターの感情ではなく情報を伝えるものだったので、キャラクターになりきって読むのではなく、情報だけをお伝えするように意識しました。あのようなセリフを感情を入れずに読むという経験はなかったので、なかなか不思議な経験でした」と振り返る。

そして、『鬼滅の刃』の盛り上がりについて、「アニメが盛り上がっているのは非常にうれしいです」と喜び、「僕は音楽活動もやらせていただいていますが、アニメーションの素晴らしさをもっと知ってもらいたいという気持ちがあって、いろんな活動をしています。声優の僕を知って、そこから作品を知っていただき、アニメーションの魅力を感じてもらいたいと考えているので、『鬼滅の刃』が盛り上がっているのはすごくうれしいことだなと思います」と感慨深げに語った。

声優がナレーターを務める意味も考えているという。「ニュースに対して重たいイメージがあって今まであまり見ていなかったという方もいると思いますが、声優の僕がナレーターをやることで少しでもニュースに興味を持ってもらえたら」と、ニュースに目を向けてもらえることを期待。

「もちろん、内田雄馬をナレーターで知っていただき、作品を見ていただくというのもすごくうれしいですし、どちらにもいい影響があるといいなと。自分がきっかけでつながってくれたら本当にいいなと思っていますし、いろいろなことに目を向けるきっかけになってくれたらうれしいです」。目指すは「架け橋」だ。