ahamoはNTTドコモの新料金プランとされていますが、その内容を見るとNTTドコモの従来のサービスとは全く異なる、KDDIの「UQ mobile」やソフトバンクの「ワイモバイル」などのサブブランドに近しい内容であることがわかります。そうしたことからahamoは向き不向きが非常にはっきりしたプランともいえるでしょう。
スマホ操作に慣れた単身者に最適
ではどういった人がahamoの利用に向いているのかといえば、スマートフォンの操作にとても慣れており、キャリアショップに行くことがほとんどない単身者です。実際NTTドコモはahamoを、新社会人になるなどして親から独立した、デジタルネイティブ世代の20代をターゲットに据えたプランとしています。
若い世代は単身者が多く、しかもスマートフォンを日常的に積極活用しているので、わからないことを自身で調べて解決できるリテラシーも持っていることが多い。そうした人達にターゲットを絞り、非常にコストがかかる店頭でのサポートをカットすることで料金を大幅に引き下げているというのが、ahamoのカラクリなのです。
サポート重視の人、ファミリー世帯は不向き
一方ahamoの利用が適していない人は、1つにスマートフォンにあまり詳しくなく、キャリアショップへの訪問頻度が多い人。ahamoに移行してしまうとドコモショップでのサポートは基本的に受けられなくなるので、店頭での手厚いサポートを求めるならどんなに安くなるといってもahamoに変えるべきではないでしょう。
そしてもう1つは、家族で同じキャリアを契約しているファミリー世帯です。同じキャリアを契約している家族が多いほど、各社の家族向け割引によって料金が大幅に安くなることから、ahamo利用者が増えると割引額が減り、逆にお得度合が薄れてしまう可能性も出てくるからです。
またahamoの高速データ通信量は20GBで、1GB当たり500円で追加できるとはいえ使い放題という訳ではありません。大量のデータ通信にこだわるなら「ギガホ」など大容量プランの方がお得となる可能性が高いでしょうし、NTTドコモは2020年12月中に従来プランの見直しをすることも打ち出していることから、そちらを見てから乗り換えを判断しても遅くはないでしょう。
なおahamoは新規契約手数料、番号ポータビリティによる転出手数料もないので契約・解約時にコストもかかりません。月額料金も安いのでまずはお試し感覚で新規契約し、使い勝手がよければそちらを解約し、MNPでメイン回線を移行するというのも悪くないかもしれません。