――最強の敵といえば、1~3章すべてに登場する謎のキャラクター「アブソリュートタルタロス」も気になる存在ですね。
面白いヒーロー作品には、魅力的な"悪"が必ず存在します。今回も『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』にふさわしい、魅力的な敵キャラクターがほしいということで、アブソリュートタルタロスを創造しました。彼は様々な時代で、それぞれのウルトラマンたちに魔の手を伸ばします。ウルトラマンの「銀」に対して、彼の体色には「金」があしらわれ、ある種ヒーロー側にも通じる"カッコよさ"をも持たせています。今作から登場するウルトラマンたちの新たなライバルとして、注目していただきたいです。
――多彩なウルトラマンたちに声を吹き込む豪華声優陣の面々も、発表されて以来大きな話題を集めています。そして、ウルトラマン80の声を長谷川初範さん(ウルトラマン80/矢的猛役)が務められているのもうれしいニュースでした。
長谷川さんとは、僕が監督を務めた『破裏拳ポリマー』(2017年)に出演していただいたときからのお付き合いです。今回『ウルトラマン80』誕生40周年をお祝いする意味で、ぜひ声の出演をとお願いしたら、快く引き受けてくださいました。ありがたかったですね。
声優陣についても、ファンのみなさんに喜んでもらえるような最高の方たちを揃えました。僕個人としては、三森すずこさん(ウルトラウーマンマリー ※のちのウルトラの母)、潘めぐみさん(ウルトラマンジャスティス)、戸松遥さん(ユリアン)と、これまで別個にお仕事をさせていただいた女性声優の方たちが一堂に会した"豪華さ"に感激しています!
――第1章では「ソラ」、第3章では「宇宙恐魔人ゼット」と、これまでライブステージのみに登場していたキャラクターが実写映像作品で活躍するというのも、本作の注目ポイントですね。
ライブステージの脚本も手がけている足木さんの「足木ワールド」全開です! いままでライブショーでしか見られなかったキャラクターがどんどん出て来ます。今回映像化することによって、今まで彼らの存在を知らなかった方たちにもその魅力を伝えたい、という思いが強くあります。これによって、またライブショーにキャラクターがフィードバックされるなど、ウルトラマンシリーズの"輪"が大きく広がっていけばいいなと願っています。
――ウルトラマンゼロを中心に、出身の異なるウルトラヒーローたちが新チーム「ウルトラリーグ」を結成するというのもファンの興奮を呼ぶ設定ですね。ウルトラリーグとは、どういった性質のチームなのでしょうか。
今までにも「ウルトラ6兄弟」「ニュージェネレーションヒーローズ」など、いくつかのチーム編成がありましたけれど、すでに枠組みが固まっているものには、新メンバーを加入させることが難しいんですね。今回「ウルトラリーグ」を作ったのは、世代や出身などの枠組みを越えて、いろいろなウルトラマンが集まって独自のチームを編成できるようにしたかったからなんです。こうして、さまざまなウルトラマンの新たな魅力を引き出し、可能性を拡げていこうとするのが「ウルトラリーグ」の狙いです。今回のサブタイトル「大いなる陰謀」には、ウルトラリーグをこれからもっと盛り上げていきたいという、僕たちスタッフの思いも含まれているんです。まさに大いなる陰謀です(笑)。
――今後の展開にも期待が持てそうな、すばらしいお話です。今回の『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』の反響次第では、また新たな活躍が見られる可能性があるということなんですね。
僕たちは次回作を作る気まんまんですから、ぜひ今回の『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』をたくさんの人に観ていただいて、たくさんの反響をいただけることを願っています。世界中にいるファンのみなさんからの応援が僕たちを動かす力になり、作品を作るモチベーションにつながります。恥ずかしがらずに(笑)どんどん感想のコメントをください! 幅広い世代のウルトラマンが縦横無尽に活躍しますので、親子で一緒に何度も楽しんでいただきたいです。
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